トラウト「彼は見ている」7・13誕生日のスカッグス追悼試合で初回7点&13安打13点

スカッグスの背番号「45」を身にまといプレーしたエンゼルスのマイク・トラウト【写真:AP】
スカッグスの背番号「45」を身にまといプレーしたエンゼルスのマイク・トラウト【写真:AP】

全員が45番を着用「彼を追悼するのに一番良い方法を考え、みんな賛成した」

■エンゼルス 13-0 マリナーズ(日本時間13日・アナハイム)

 エンゼルスが、急逝したタイラー・スカッグス投手に捧げる史上13度目の快挙を達成した。12日(日本時間13日)に行われた本拠地マリナーズ戦。後半戦初戦のこの日は、スカッグス投手が急死してから初のホームゲーム。追悼試合として選手全員が背番号「45」のユニホームを着用して試合に臨むと、MLB史上13度目となる継投でのノーヒットノーランを達成して13-0で大勝した。

 エンゼルスはオープナーとして先発したコールが2回無安打2奪三振の好投。3回から2番手で登板したペーニャが圧巻のピッチングを見せ、9回までの7イニングを投げて1本の安打も許さず。エンゼルスでは11度目となる無安打無得点試合、MLB史上では13度目となる継投でのノーヒットノーラン達成となった。

 スカッグスの急逝後、最初の本拠地試合で初回から打線は大爆発した。いきなりトラウトが先制の29号2ランを放って先制点を奪うと、怒涛の猛攻でいきなり大量7得点。トラウトはこの回、回って来た2打席目でも2点適時二塁打を放ち、1イニングで2安打4打点とした。さらに、2回には押し出しの死球、5回には適時二塁打を放ち、この日はなんと4打数3安打6打点の大活躍だった。

 試合後、そのトラウトはこの日の追悼試合、そして亡きスカッグスについてコメントした。まず「テキサスで集まって、ビリー(・エプラーGM)と話し、彼を追悼するのに一番良い方法を考え、本拠地に戻ったら全員でスカッグスの45番を着るのにみんな賛成した。それが一番良い方法だと思った」と語り、スカッグスの急逝した後、選手やフロント陣で集まり、この日、全員がスカッグスの背番号「45」を背負ってプレーすることを決めたと明かした。

 その一戦で打線は13安打13得点、そして、投手陣は継投によるノーヒットノーランを達成した。トラウトはこの試合結果に不思議な“縁”を感じていた。「信じられないよ。初回に7点入れ、13点で勝利した」と語ると「タイラーの誕生日は7月13日なんだ。明日だよ。13点、13安打、もちろん明日は13日。彼は間違いなく僕たちのことを見ているね。『僕たちはエグイ』と言っているだろう」と語り、突然、この世を去ることになったスカッグスへと思いを馳せた。

 オールスターブレイクが明け、後半戦初戦を驚きすら感じられる形で勝利したエンゼルス。トラウトも「信じられないくらい素晴らしい試合だった。彼を追悼する考えられる最高の方法だったと思う。とてもクレイジーだ」と語り、スカッグスに捧げる1勝が最高の形となったことを喜んでいた。

(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)

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