準優勝に終わった侍J 涙に暮れた18人に仁志監督がかけた言葉「みんなが息子」
仁志監督の願い「またどこかで会うと思う。会える場所に来てほしい」
「批判もあれば称賛もある。批判を全部受け止めちゃたら、みんな心が病気になる。称賛を全部受け止めちゃったら、みんなバカになる。だから、どちらも半分だけ聞いておきなさい。そして自分の行く道を、いつも目標を見失わないように。周りにちやほやされても、何を言われても、絶対に目標から目を離さない。そうやって成長していってほしい。プロ野球選手になることも、もちろん素晴らしいけど、立派な社会人になることも俺としては望みの一つだね」
3大会連続でこの世代を率いてきた指揮官は、これまで指導してきた選手たちのその後を常に気にかけているという。そして、また新たに“教え子”となった18人の若きサムライたちにも、大きく羽ばたいていくことを願った。
「またどこかで会うと思う。会える場所に来てほしい。俺はいつもプロ野球の近くに必ずいる。もちろんレベルの高い、ジャパンのユニフォームを着た選手たちも近くにいる。U-12の監督をやっていて、いつもそれが楽しみで仕方がない。もう甲子園に出てるやつもいますし、凄い学校に行って頑張っているやつもいる。そういう先輩たちと肩を並べて、また胸を張って会いに来てほしい。もちろん野球をやっていなくてもいい。今こういうことをやっています、こういう目標持って生きていますとかでもいい。またみんな元気な姿で会いましょう。本当にこのメダルをありがとう。このチームはみんなが息子だと思っている。これからの人生を頑張って。本当にありがとう」
最後は選手たちへの感謝の言葉で締めた仁志監督。2週間の間、ともに過ごした選手たちを父親のような眼差しで見つめていた。初の世界一の夢は後輩たちに受け継がれ、18人の選手たちは新たなステージに進んでいく。
(工藤慶大 / Keita Kudo)