楽天新助っ人が大当たり! ブラッシュ22発、ブセニッツ防0点台【パ新外国人査定】

楽天のジャバリ・ブラッシュ(左)とアラン・ブセニッツ【写真:荒川祐史】
楽天のジャバリ・ブラッシュ(左)とアラン・ブセニッツ【写真:荒川祐史】

日ハム王柏融はここまで打率.281、ロッテ・マーティンは11戦3発11打点

 今年も多くの新外国人選手がNPBにやってきた。すでに結果が出つつあるが、外国人選手の「新人王」を決めるとなれば、有力候補はどの選手になるだろうか?

 パ・リーグから見ていこう。

○打者
王柏融(日)69試 253打71安3本32点1盗 打率.281
メネセス(オ)29試 102打21安4本14点0盗 打率.206
バルガス(ロ)35試 84打15安1本6点0盗 打率.179
マーティン(ロ)11試 47打15安3本11点2盗 打率.319
ブラッシュ(楽)88試 291打77安22本65点2盗 打率.265

 日本ハムの王柏融は、台湾ラミゴでは「大王」と呼ばれ台湾プロ野球(CPBL)最強の打者と呼ばれた。シュアな打撃はその片鱗を見せてはいるが、3本塁打は物足りない。7月9日のロッテ戦で右肩を痛めて戦線離脱。打撃はできるが守ることができない状態だ。オリックスのメネセスはオープン戦では長打が目立ったが、シーズンインとともに粗さが目立つように。6月にドーピング検査で陽性になったことが発表され、契約解除された。

 ロッテのバルガスは元プエルトリコ代表。193センチ、133キロの巨漢。長打が期待されたが、日本人投手の変化球に対応できないでいる。バルガスが期待外れだったためにロッテはマーティンを7月終盤に獲得。すぐに1軍で起用され、結果を出している。楽天のブラッシュはパの新外国人打者の中では唯一規定打席に到達。最も結果を出している。長打もあり、打点はリーグ6位タイの65打点。勝負強さが光っている。

○投手
ニール(西)10登5勝1敗0SV0HD 54.1回 29三振 防御率4.31
ハンコック(日)8登0勝1敗2SV2HD 7回 8三振 防御率9.00
バーベイト(日)12登2勝2敗0SV0HD 27回 20三振 防御率6.33
エップラー(オ)23登4勝4敗0SV3HD 29.1回 20三振 防御率4.30
レイビン(ロ)2登0勝0敗0SV0HD 1.2回 1三振 防御率27.00
ブセニッツ(楽)33登2勝2敗0SV15HD 32.1回 31三振 防御率1.95

 西武ニールは開幕から先発で起用されたが結果が出ずに4月末で登録抹消。しかし6月20日に再登録されてからは4勝と安定感のある投球を見せている。ソフトバンクは昨年のMLBドラフト1巡目のスチュワート・ジュニアと契約したが、まだ1軍では投げていない。

 日本ハムのハンコックは開幕からクローザーで起用されたが、5月11日に右肩に違和感を訴えて右肩腱板炎と診断。精密検査と治療他のため5月26日に一時帰国。7月18日に再来日したが、再び米国でリハビリを行うために4日に一時帰国した。同じくバーベイトは4月は救援中心に好投を見せ、5月5日から先発で起用されたが打ち込まれ、再び救援に戻っている。

 オリックスのエップラーは5月から救援中心に起用され好投。7月6日時点で防御率は2.21だったが、その後失点が続き、防御率は4.30まで落としている。ロッテのレイビンは6月に2試合救援で起用されたが、6月4日に0.2回で自責点5と炎上し、
登録抹消された。楽天ブセニッツは5月15日に1軍昇格。以後、救援で好投を見せ、セットアッパーとして定着。「勝利の方程式」の一角を担っている。

 パ・リーグの外国人選手の新人王は、打のブラッシュ、投のブセニッツと楽天勢の争いだといえるだろう。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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