田中将大、快投で現役日本人投手単独トップの日米通算171勝「狙ったところに投げられた」

今季8勝目を挙げたヤンキース・田中将大【写真:Getty Images】
今季8勝目を挙げたヤンキース・田中将大【写真:Getty Images】

9回途中3安打無失点の快投、通算勝利数で松坂と岩隈を抜き現役単独トップに

■ヤンキース 1-0 ブルージェイズ(日本時間12日・トロント)

 ヤンキースの田中将大投手は11日(日本時間12日)、敵地ブルージェイズ戦に先発し、8回0/3を3安打無失点4奪三振無四球と快投。今季8勝目(6敗)を挙げた。日米通算では171勝(NPB99勝 MLB72勝)として、日本人現役投手の通算勝利数単独トップに。ヤンキースは1-0で勝利し、試合後には地元テレビ局のヒーローインタビューで「しっかり狙ったところに投げられた」と手応えを示した。

 田中は初回、先頭ビシェットに三塁内野安打を許すも、後続を断って無失点スタートを切ると、2回は1死からスモークを味方の失策で出したが、ここも無失点。その後は7回まで一人の走者も出さなかった。

 打線は5回にガードナーの適時打で1点を奪取。このリードを守り続けた田中は、8回先頭のスモークに右前打を浴びて久々の走者を出したが、1死一塁からフィッシャーはニゴロ併殺で3アウト。雄叫びをあげ、ダグアウトへと戻った。田中は9回も続投したものの、先頭打者にヒットを許して降板。しかし、守護神チャップマンが後続を断ち、ヤンキースは連敗を「2」で止めた。

 94球を投げてストライクは66球、防御率4.64。二塁も踏ませぬ投球で4戦ぶりの白星を挙げ、復活を遂げた田中は試合後に地元テレビ局「YESネットワーク」のヒーローインタビューに応じ「自分のしっかり狙ったところに投げられたことが大きかったと思いますし、しっかりと相手のバランスを崩せたことが良かったと思います」と快投を振り返った。

 さらに、登板間の調整については「今年はずっとスプリットがコンスタントに投げられてないので、そこに力を入れて修正を試みていました」と明かし、スプリットの握りを変えたことについて聞かれると「ボールの変化も良くなりましたし、握りを変えて今日で3試合目でしたけど、本当にゲームを追うごとに手に馴染んできているので、良かったと思います」と“宝刀”復活に手応えを示した。

 完封まであと3人に迫っていた9回の交代については「(走者を出したら交代と)言われていたわけではないですけど、しょうがないというか、そういう感じだろうなとは思っていました」と苦笑。表情には満足感が漂っていた。

 これで日米通算171勝となり、巨人・岩隈久志(NPB107勝 MLB63勝)、中日・松坂大輔(NPB114勝 MLB56勝)の170勝を上回って現役投手単独1位に浮上。30歳で現役トップに立った。

○現役投手の通算勝利数5傑

1 田中将大 171勝(NPB99勝 MLB72勝)75敗
2 岩隈久志 170勝(NPB107勝 MLB63勝)108敗
2 松坂大輔 170勝(NPB114勝 MLB56勝)108敗
4 石川雅規 168勝162敗
5 ダルビッシュ有 154勝(NPB93勝 MLB61勝)89敗

(Full-Count編集部)

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