田中将大、9回途中94球で無失点の快投 監督は「チャップマンも使いたかった」

今季8勝目を挙げたヤンキース・田中将大【写真:Getty Images】
今季8勝目を挙げたヤンキース・田中将大【写真:Getty Images】

今季2度目の完封はならずも…本人は「しょうがないというか、そういう感じだろうなと」

■ヤンキース 1-0 ブルージェイズ(日本時間12日・トロント)

 11日(日本時間12日)の敵地ブルージェイズ戦で8回0/3を3安打無失点4奪三振無四球と好投し、今季8勝目(6敗)を挙げたヤンキースの田中将大投手。日米通算では171勝(NPB99勝 MLB72勝)として、日本人現役投手の通算勝利数単独トップに浮上した。完封を目指して続投した9回は先頭打者にヒットを浴びて降板となったが、「ブーン監督は(守護神の)チャップマンも使いたかった」と地元メディアは伝えている。

 3回から7回まで5イニング連続で3者凡退に抑えるなど、ブルージェイズ打線を寄せつけなかった田中。5回にガードナーのタイムリーで挙げた1点を守り、9回もマウンドへ。しかし、先頭ドルーリーに左前打を浴びて94球で降板となり、今季2度目の完封勝利はならなかった。

 もっとも、試合直後の地元テレビ局「YESネットワーク」のヒーローインタビューで「(走者を出したら交代と)言われていたわけではないですけど、しょうがないというか、そういう感じだろうなとは思っていました」と苦笑いで振り返るなど、本人にとっては想定内の交代だった様子。アーロン・ブーン監督も田中の投球に手応えを感じつつ、交代のタイミングを見計らっていたようだ。

 地元メディア「northjersey.com」は「アロルディス・チャップマンがマサヒロ・タナカの好投後にセーブを挙げ、ヤンキースがトロントでシリーズタイとした」とのタイトルでレポート。ブーン監督が田中について「彼は終盤も力強かった」と評価し、9回については「続投させたのは全て自分の判断」と語ったことを伝えている。

 記事では「しかし、ブーン監督は月曜日から投げていなかったチャップマンも使いたかった」とも指摘。チャップマンの登板間隔があきすぎないよう、マウンドに上げたかったようだ。チャップマン自身も「彼は完封するチャンスが本当にあったと思うけど、そうさせてもらえなかったね」と振り返ったという。

 ヤンキースは17日間でダブルヘッダー2度を含む19連戦中というスケジュールとなっており、指揮官は「厳しい日程の中、遠征を良い形で終えられた。これを必要としていた」とも話したという。田中が9回途中までマウンドに上がり続けたことには、チームにとっても大きな意味があった。

(Full-Count編集部)

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