ハム宇佐見、攻撃型捕手の触れ込みも高まる守備の評価 「来年はすごいレギュラーに…」
宮西も一目置く「来年はすごいレギュラーになる可能性があると思うよ」
だが、そんな心配は杞憂だった。鶴岡慎也バッテリーコーチ兼捕手は「(好リードは)試合に出て慣れてきたということ。もともと肩は強いし、ワンバンも止めるのがうまい。レベルの高いキャッチャーだから」と評価する。
ベテラン左腕の宮西尚生投手も、宇佐見の捕手としての能力の高さを認める1人だ。「来たばかりだから当たり前なんだけど、良いところを引き出してくれるけど、まだ(投手の状態が)悪い時の引き出しが少ないかな。ただ、来年はすごいレギュラーになる可能性があると思うよ」と一目置く。
「配球は組んでいかないと分からないもの。今年は(清水)優心と相性がいいけど、去年ひたすら話しまくったからね。投げたい球と照らし合わせて、話しまくって今がある。宇佐見の場合、こういう時期だから、そこまで(話し合う)余裕がない。来年のキャンプで組みたいね。お互い経験して、話し合って詰めていけばいい。思い切った配球をするけど、今はまだ本当の意図を感じられていないので」と宮西は続けた。
現在、1軍の捕手は宇佐見と清水の2人だけ。鶴岡バッテリーコーチ兼捕手は「(清水)優心は自己主張が強くてよくしゃべる。宇佐見は控えめで静か。タイプが違って面白い。あとは結果を残すこと、プロ野球なので」と競争をあおる。
移籍前に3試合、移籍後25試合に出場している宇佐見は、キャリアハイだった18年の29試合出場を上回ることはほぼ確実だ。打率は.224と下降気味だが、得点圏打率は.500と勝負強さを持っている。プロ4年目の26歳が新天地で打って守れる正捕手への道を突き進む。
(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)