楽天、日ハム吉田輝星に投げ勝った台湾人左腕を獲得「日本で挑戦したい」

U-18アジア選手権で台湾代表の経歴を持つ王彦程【写真:Getty Images】
U-18アジア選手権で台湾代表の経歴を持つ王彦程【写真:Getty Images】

楽天はU-18台湾代表左腕の王彦程と育成契約を結んだ

 楽天は20日、U-18台湾代表左腕の王彦程投手と育成契約を結んだ。同球団では歴代4人目の台湾人選手となる。

 王は最速145キロの直球とスライダーやカーブ、チェンジアップやフォークなど多彩な球種と制球力武器とする左腕。昨年8月に行われたU-18アジア選手権、準決勝の日本戦で先発すると2安打1失点の完投勝利を飾り、吉田輝星投手(日本ハム)に投げ勝った。その後、台湾代表は決勝で敗れたものの、王は大会ベストナインに選出された。大会終了後、台湾メディア「自由體育」の取材に対し「高校卒業後は日本でプレーがしたい。(高校先輩の)チェン・グァンユウさんやU-18の日本戦で好投したこともあり、より挑戦したい気持ちが高まった」と話している。

 穀保家商の周宗志コーチによれば「彼は3年間で着実に成長しました。昨年のU-18での好成績のおかげもあり、特に精神的に強くなったと思います」と語っている。同時に王の強みについては「ボールの質です。力強い球を投げることができるし、鋭くボールを変化させることができます」と話すなど王に対して将来性を感じており、絶賛していた。

 王は現在、8月30日から韓国で開催されるU-18W杯の代表候補として世界を相手に投げる機会をうかがっている。台湾代表は本大会前にアメリカ代表との練習試合を行ってから最終メンバー20人が決定する。現状、王が選出されることは確実視されているため、再び、日本と対戦する可能性がある。

 まずはU-18W杯で好投でも結果を残すことを目指す。そして、楽天では宋家豪投手のように育成選手から支配下選手になれるかどうか、今後の成長に期待がかかる。

(豊川遼 / Ryo Toyokawa)

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