【U-18W杯】佐々木、奥川の負担軽減へ 日本は「投手11人体制」で初の世界一目指す

侍ジャパンU-18合宿でブルペン投球を行った佐々木朗希【写真:Getty Images】
侍ジャパンU-18合宿でブルペン投球を行った佐々木朗希【写真:Getty Images】

選抜優勝投手の石川&甲子園初戦先発の遠藤も登板へ、指揮官は奥川に期待

 30日から韓国・機張(きじゃん)で開催される「第29回WBSC U-18ベースボールワールドカップ」に参加する日本代表の合宿が22日、都内のグラウンドでスタート。チームを率いる永田裕治監督は投手11人体制を敷く考えを示した。投手登録は9人だが、こにに内野手登録の石川昂弥(東邦)、遠藤成(東海大相模)を加える。佐々木朗希(大船渡)、奥川恭伸(星稜)の2本柱を軸にした上で、10日間で9試合の過密日程を乗り切るために多くの投手を起用する考えだ。

 10日間で9試合の過密日程を20人で乗り切らねばならない今大会。永田監督は内野手登録の2選手を投手で起用することを明らかにした。

「木製バットになるし、なかなか得点はできない。投手を含めた守りの勝負になる。石川、遠藤も投げさせると思います」

 高校屈指のスラッガー、石川は打線の中軸として期待されるが、選抜の優勝投手でもある。遊撃手と投手の二刀流である遠藤は夏の甲子園の初戦、近江戦に先発した。「『少し力の落ちるチーム相手に投げてもらう可能性がある』と監督に言われました」と石川。愛知大会敗退後は野手の練習だけに取り組んでいたが、永田監督の指示により数日前から投球練習も再開させた。格下のチームとの対戦もあるオープニングラウンドの5試合で登板させ、少しでも主力投手の負担を減らしたい考えだ。

 柱は佐々木と奥川の2投手になる。夏の甲子園を準優勝で終え、25日の練習から合流予定の奥川に、永田監督は全幅の信頼を寄せる。「2年生だった去年も(代表を)経験した、ただ一人の選手。彼しか(アジア選手権3位の)悔しさを知らない。その気持ちをもってチームに合流してくれるはずです」。

 佐々木も、奥川の甲子園での活躍を注視していた。「失投が少ない。状態がいいときは(相手打者は)手も足も出ない。先発した試合は録画して見てきました」と話す。

 この2本柱を重要な一戦で万全の状態で送り出すための「投手11人制」。初の世界一へ、最善の手を尽くす。

(片倉尚文 / Naofumi Katakura)

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