西武辻監督、中村のサヨナラ打は想定内?「うちのチームはエラーしたら打つ」

西武・辻発彦監督【写真:荒川祐史】
西武・辻発彦監督【写真:荒川祐史】

中村は8回同点招く失策も汚名返上「中村ならなんとかしてくれる」

■西武 6-5 楽天(24日・メットライフ)

 西武が24日の楽天戦(メットライフ)で延長10回に中村の左翼線適時二塁打でサヨナラ勝利を収め、2位攻防となった今カード勝ち越しを決めた。西武のサヨナラ勝ちは今季6度目で、貯金を今季最多の7とした。この日は首位ソフトバンクが敗れたため、ゲーム差を3.5に縮めた。

 8回に4番手の平井が三塁手・中村の失策で走者を出すと、その後に渡邉佳の同点3ランを浴びて終盤に試合を振り出しに戻された。同点のまま迎えた延長10回、1死から秋山が中前安打で出塁すると、源田が送ってチャンスメーク。続く森が四球を選び、2死一、二塁とすると、4番・中村が守護神・松井から左翼線に鋭い適時二塁打を放ち試合を決めた。辻監督は「外野があれだけ前に来ていたし、中村ならなんとかしてくれると思っていた」と勝負を決めた主砲の一振りに納得顔。さらに「うちのチームはエラーしたら打つから。中村も(8回に同点を招いた)エラーをしていたし、打ちそうだねとベンチで話していたんだよ」と笑顔を見せていた。

 先発の高橋光が7回途中2失点と試合を作ったが、リリーフ陣が打たれ自身初の10勝目はお預けとなった。辻監督は85球での降板について「今日はフォークの精度が悪かった。球数は少なかったが、限界だと思ったので代えた」と説明。「試合を作ってくれた。3度の併殺や、木村のプレーも大きかった。よくしのいでくれた」とビッグイニングを作られずに試合を作ったことを評価していた。

 この日、首位のソフトバンクが敗れたためゲーム差を3.5と縮めた。指揮官は「パ・リーグは競っている。1試合も無駄にできない。こつこつ勝てるように頑張りたい」と静かに鷹の背中を見つめていた。

(安藤かなみ / Kanami Ando)

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