西武・森の捕手4人目の快挙なるか? 猛追のオリ吉田正か? どうなるパの首位打者争い
「伏兵」はSBグラシアル、規定打席到達で“逆転首位打者”の可能性
そしてもう一人、「伏兵」がいる。ソフトバンクのグラシアルだ。
グラシアル(ソ)292打数93安打 打率.318(.269)
グラシアルの打席数は320。今季はキューバの国際大会出場のため一時期戦線離脱した。その影響で規定打席には現時点で「49」足りない。しかし、ソフトバンクの残り24試合にフル出場した場合、最終的な規定打席432に到達する可能性がある。現在の打率は.318だが、打数が少ないだけに、森、吉田らに追いつく可能性も十分にある。8月は調子が上がらず、ここまで月間打率.269だが、外国人選手は爆発力があるから、可能性はあるだろう。
昨年と一昨年の8月末時点での打率5傑
○2018年
1柳田悠岐(ソ)391打数138安打 打率.353
2秋山翔吾(西)480打数156安打 打率.325
3近藤健介(日)367打数118安打 打率.322
4浅村栄斗(西)470打数148安打 打率.315
5吉田正尚(オ)425打数129安打 打率.304
○2017年
1秋山翔吾(西)465打数156安打 打率.335
2柳田悠岐(ソ)396打数125安打 打率.316
3浅村栄斗(西)475打数146安打 打率.307
4ペゲーロ(楽)377打数114安打 打率.303
5西川遥輝(日)444打数133安打 打率.300
いずれの年も、この時点での首位打者が最終的にタイトルを取っている。近年、首位打者争いはソフトバンクの柳田と秋山を軸に回っていたが、今季は柳田が故障のため長期離脱。首位打者戦線に異変が起こったといえよう。
森が、捕手としては2012年の巨人阿部慎之助以来史上4人目の首位打者を獲得するか。吉田正が、オリックスの選手としては2014年の糸井嘉男以来の首位打者になるか。
あるいは、ここから秋山ら実力者や伏兵グラシアルが急追してくるか、注目される。
(広尾晃 / Koh Hiroo)