田中将大が10勝目、“完全試合男”は修正力を絶賛「ヤ軍が切望していた7回零封」

今季10勝目を挙げたヤンキース・田中将大【写真:Getty Images】
今季10勝目を挙げたヤンキース・田中将大【写真:Getty Images】

7回無失点の快投で10勝目、ヤンキースOBのコーン氏「素晴らしかった」

■ヤンキース 7-0 マリナーズ(日本時間28日・シアトル)

 ヤンキースの田中将大投手は27日(日本時間28日)、敵地マリナーズ戦に先発し、7回3安打無失点7奪三振1四球と好投。日本人初のメジャー6年連続2桁勝利となる今季10勝目(7敗)を挙げた。4回5失点で敗戦投手となった菊池雄星投手との日米通じて初の投げ合いを見事に制した日本人右腕の復調ぶりをメジャー通算194勝のヤンキースOBは称賛している。

 この一戦の前まで通算9試合登板で7勝0敗、防御率2.10という“お得意様”のマリナーズ相手に、またも圧巻のピッチングを見せた田中。ニューヨークで試合を中継している地元テレビ局「YESネットワーク」で解説を務める1994年のサイ・ヤング賞投手、デビッド・コーン氏は手放しで賞賛した。

「何て夜なんでしょう、マサヒロ・タナカ! スカウティングレポートでも、タナカはとても優秀でした。そして、今夜も素晴らしかった」

 試合後、実況にこう話を向けられたコーン氏は「そうです、素晴らしかった」と同調。そして、6回5失点のピッチングで今季7敗目を喫した22日(同23日)の敵地アスレチックス戦からの修正力に着目していた。

「彼には使命がありました。オークランド戦での登板に関して憤慨している様子でした。安定感を取り戻そうとしていました。彼にとってはタフなシーズンです。スプリットを模索し、公式球への対応もありました。しかし、今夜はピンチになると、全てのボール、レパートリーで、空振り、打ち損じ、ゴロを打たせていましたが、タナカの流儀でしたね。ヤンキースが切望していた7回シャットアウトです」

 1999年にヤンキースで完全試合を達成したコーン氏はこう語った。この日は3回1死から四球で初の走者を出した田中だが、続くムーアを二ゴロ併殺に仕留めると、魂の雄叫びを披露。5回も2死一、三塁のピンチでゴードンを一ゴロに仕留めるなど、走者を背負った場面で真価を発揮した投球をコーン氏は絶賛した。

 これで今季10勝目。ドジャース、ヤンキースでプレーした黒田博樹氏の5年連続2桁勝利を超え、日本人初の6年連続2桁勝利を記録した田中。2009年以来の世界一を目指すプレーオフに向けて本来の実力を示している。

(Full-Count編集部)

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