“最後の野手”が大仕事! DeNA山本、人生初サヨナラ打に冷や汗?「ライトゴロに…」

DeNAのアレックス・ラミレス監督【写真:荒川祐史】
DeNAのアレックス・ラミレス監督【写真:荒川祐史】

「狙っていた」3球目スライダーを捉えて劇的一打

■DeNA 7-6 ヤクルト(28日・横浜)

 DeNAの山本祐大捕手が28日に行われたヤクルト戦で延長12回に熱戦に決着を付けるサヨナラ適時打を放った。

 両チームとも野手をほとんど使い果たす総力戦。4時間58分にも及ぶゲームにケリをつけたのは、DeNAで最後の野手となった山本だった。DeNAの負けがなくなった12回裏、安打と2つの四球で2死満塁となると、文字通りの最後の打者となった山本が、2ストライクと追い込まれながらライトへサヨナラ安打を放った。

 サヨナラ打は「人生で初」という山本は「みんなが必死でつないでくれたチャンスだったので、なんとか決めたいと思って打席に入った」と、深夜になっての出番を振り返った。「最初から振っていこうと思っていた」という打席では、初球ファールの後、2球目を見逃してカウント0-2と追い込まれた。「初球で甘い球をファールしてまずいと思った」という山本だが、「狙っていた」という3球目の外角へのスライダーを右方向に打ち返した。

 ラミレス監督が「完璧なヒット」という一打だったが、本人は「ライトゴロになりそうだったので、全力で走った」と周囲を笑わせた。最後の最後となった代打に関しては「普段からスタメンで出る選手ではないので慣れている。どんな時でも出られるように準備はしている。当たり前のこと」と言い切った。

 プロ2年目の山本は昨季、史上16人目となる代打でのプロ初打席初本塁打を記録している。「目標は正捕手になってチームを勝たせられる選手になること」という20歳のホープが、また大きな仕事をした。

(大久保泰伸 / Yasunobu Okubo)

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