ダルビッシュ、復調の要因はスプリットにあり カブス捕手コーチ「彼はモンスター」
自身の強みを生かす投球から、相手のプランに応じて変化球を駆使する投球に
6月15日のドジャース戦からの13度の登板で、防御率3.60(80投球回、自責32)、102奪三振、8四球。防御率に改善の余地はあるが、12.75というK/BB(奪三振数÷与四球数)は、この先の成功を示す良い指標であり、ダルビッシュは順調に見える。
「フォーシーム、ツーシーム、スライダー、カットボール、カーブ、スプリットを投げる男なんだ。これだけ多くの球種を投げられる投手は球界に多くない。しかも全球種が優れている。どの投手でも、彼の最近の登板を見たら『素晴らしい』と言うだろう。ただアンビリーバブルなんだ」
カブスがダルビッシュを獲得したのは、持っている武器を最大限に活かす手助けができると信じていたからでもある。難しいのは、ダルビッシュが新しい考えや他人の意見を信じるのに時間がかかることだった。しかし、彼はようやく特定のチームに対するカブスのゲームプランに納得するようになった。8回5安打1失点で5勝目(6敗)を挙げた8月27日のメッツ戦では同僚の守護神クレイグ・キンブレルから1週間前に教わったというナックルカーブも見事に操った。
「現在、彼は今までで最高の状態だと思う。全球種を駆使し、プランをもって試合に臨んでいる。今まではそうではなかったと思う。自分の強みに頼る投手だったが、今は相手のプランを理解し、それを利用しようとしている」
スプリットをはじめ、あらゆる球種を相手に応じて投げるようになった。49歳のボーゼロ・コーチはそんなダルビッシュに最大級の賛辞を贈る。
「彼と仕事することは楽しい。何でもできるモンスターだ。彼は何でもできる能力を持っている。今までそんな投手と仕事をしたことはないと思う。とても特別なことだよ」
(Full-Count編集部)