3度偉業のバーランダーを超える偉人の凄み 7度達成ライアンと4年連続コーファックス

ライアンは7度達成、その他に1安打完投が12度も…

 バーランダーの上にはライアンとコーファックスの2人がいる。ライアンはご存じ、史上最多の通算5714奪三振を誇る剛球投手である。

 1度目はメジャー7年目でエンゼルス在籍時の1973年、5月15日のロイヤルズ戦だった。3四球、12奪三振での偉業達成。2か月後の7月15日のタイガース戦では早くも2度目をマーク。4四球、17奪三振だった。

 最後の7度目はレンジャーズ3年目で44歳だった1991年。5月1日のブルージェイズ戦で2四球、16奪三振だった。

 ノーヒットノーラン7試合だけでじゅうぶんすごいのだが、驚くべきはこの他に被安打1で完投した試合が12もあることだ。これは3度のノーヒットノーランを記録しているフェラーと同じ数でメジャー史上最多だ。ちなみにライアンは2安打完投が18試合、3安打完投が31試合あり、これらもメジャー史上最多である。

 もし1安打完投試合がすべてうまく行けば、ライアンのノーヒットノーランは19度という、とてつもないことになっていたところであった。

 最初の1安打試合はメッツにいた1970年の4月18日、フィリーズ戦。初回先頭打者に安打を喫しただけで7-0の1安打完封だった。1973年には前述の通りノーヒットノーランを2度成し遂げているのだが、その他に8月29日、ヤンキース相手に1安打完封を演じている。

 惜しかったのは1979年7月13日のヤンキース戦と、1989年4月23日のブルージェイズ戦。いずれも9回1死までノーヒットに抑えている。そして、ともに1点を失って完封を逃した。

 1989年には6月3日のマリナーズ戦でも1安打完投を演じている。また、この年には1安打完投2試合以外にも惜しい試合があった。

 4月12日のブルワーズ戦では7回までノーヒットノーラン。8回に先頭打者を歩かせたあと、現在インディアンス監督のテリー・フランコナに初安打を喫した。

 6月25日のインディアンス戦では8回2死まで、8月10日のタイガース戦では9回1死までノーヒットに抑えた。

 9月30日のエンゼルス戦ではコントロールもよく、8回1死までパーフェクト。この試合は結局無四球で3安打完封勝利だった。

 46歳で引退するまで変わらずパワーピッチャーで打者を圧倒したが、コントロールに難があって四球はつきもの。パーフェクトゲームがないのは彼らしいと言うべきだろう。

コーファックスは4年連続でノーヒットノーランの離れ業

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