鷹・千賀「拓也のリードのおかげ」「最高」史上80人目のノーヒットノーラン

ソフトバンク・千賀滉大【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・千賀滉大【写真:藤浦一都】

「ランナーを出していたので、一発打たれたら3-2になる。そのことを考えていてマウンドに立っていたのが良かった」

■ソフトバンク 2-0 ロッテ(6日・ヤフオクドーム)

 ソフトバンクの千賀滉大投手が、史上80人目(91度目)となるノーヒットノーランを達成した。6日、本拠地ヤフオクドームで行われたロッテ戦。9回を投げて133球、無安打4四死球無失点、12個の三振を奪う快投で快挙を達成した。

 圧巻の好投だった。初回先頭のマーティンから空振り三振を奪うと、難なく3者凡退に打ち取った。2回、3回、4回と4イニング連続で3人で片付けた。5回先頭の井上に死球を与えてパーフェクトは途切れたものの、無失点に封じると、6回には自身初となるシーズン200奪三振も達成。7回から8回にかけて4者連続奪三振。9回は連続四球でピンチを背負ったが、最後はこの日12個目の三振を奪って史上80人目(91度目)のノーヒットノーランを達成した。

 ノーヒットノーランは2018年7月27日の中日戦で巨人・山口俊投手が達成して以来、約1年ぶり。パ・リーグでは2014年5月2日のロッテ戦で西武(現楽天)の岸孝之投手以来、5年ぶり。ソフトバンクでは、前身の南海時代の1943年5月26日の大和戦で別所昭氏が達成して以来、76年103日ぶり(2万7862日ぶり)、ソフトバンクとなってからは初、育成出身者でも初の快挙達成となった。

 試合後、ヒーローインタビューに立った千賀は「ランナーを出していたので、一発打たれたら3-2になる。そのことを考えていてマウンドに立っていたのが良かったかなと思います。ここで打たれたら、ファンの皆さんが、すごいため息になると思ったので、それだけはと思っていました」と語り、ファンを笑わせた。

 インタビュアーから、この日何が良かったか問われると「拓也のリードです」と、女房役で育成同期の甲斐のリードを褒める一言。「朝起きたら『お前のために頑張る』とメールもらいまして、僕も頑張ろうと思いました」とバッテリーの“熱愛ぶり”を披露し「5回終わった時にゼロだ、と、あと4回全力で行こうと思えた。最高です」と喜びを口にしていた。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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