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日ハム宮西「仲良しこよしじゃダメ」怒りの“グラブ投げ”に込めた思いとは

泥沼の8連敗を脱した日本ハムが6日からのオリックス戦で3連勝と息を吹き返した。すでに入団から12年連続50試合以上登板のパ・リーグ記録を更新していた宮西尚生投手は、この3連戦で2ホールドを挙げて今季リーグ断トツの40ホールドに到達。左肘の手術明けにも関わらず、日本一に輝いた16年の41ホールドを上回るキャリアハイと3度目の最優秀中継ぎ投手のタイトル獲得がはっきり見えてきた。チームを支える鉄腕に、チームへの思いとこれから目指すものについて聞いた。

怒りの“グラブ投げ”は「仲良しこよしの慰め合いじゃダメ。相手が背負っているものを感じながら」

 あの怒り爆発によって若い選手が萎縮する可能性もあっただろうか。その問いかけにすぐさま首を振った宮西の胸中には、もっと先を見据えた大きな思いがあった。

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「普段から、萎縮するような関係性は作っていないから。よく話もしているしね。ナベ(渡邉)は今年よく頑張っていて、これからのチームを引っ張っていく立場になる。あいつのミスがチームとして大きなことだという自覚をもってほしいという思いがあった。こないだ(7日オリックス戦)は俺が打たれて、ナベのホームランに助けられた。若いチームとか言われるけど、1軍で出ていて、若いも何もない。1人1人が意識レベルをもう1個上げていかないと」

 求めているのは、投手も野手もお互いを理解し、助け合って勝利を追求する姿勢だ。

「野手は守っている時もバッティングのことを考えたりするんだろうけど、そうじゃない。俺はみんなの頑張りを背負って、(勝ちパターンの)1イニングいっている。だからフワーとしたまま投げることはない。そういう風に思ってほしいというのがあった。ナベと横尾にはリリーフが背負っているものを理解してほしいと思ったし、俺らもチャンスで打てなかった時の野手の気持ちも分かってあげないといけない。持ちつ、持たれつ。仲良しこよしの慰め合いじゃダメ。相手が背負っているものを感じながら。俺らも野手が取ってくれた点を必死で守る」

 新人から12年連続50試合以上登板のパ・リーグ記録を更新する52試合に登板して、16年の41ホールドに迫る40ホールドとキャリアハイを更新して防御率は1.81。3度目となる最優秀中継ぎ投手のタイトルも見えてきた。

「さっきの話じゃないけど、それも野手のおかげなんだよね。そういう意味では運任せのところがあるけど、野手がつくってくれた(勝ちパターンの)状況で責任を果たして、その結果タイトルを獲れたらいい」

 気になるのは手術明けでフル回転している左肘の状態だ。 すでに肘にたまった水を抜く処置を10回ほど行ったという。

「50試合登板という目標があるから心折れずに投げ続けられる。50試合がなくなれば、俺の気持ちも切れて終わる。それまであと何年かな。今年は手術でトレーニングができず、その分、肘に負担がかかった。でも、オフに休んで肘周りを強化すれば、来年は水を抜くこともないと思う。あとはどこまで肘が持つかだね」

 マウンド上だけではなく、精神的支柱としても唯一無二の欠かせない存在感を放つ34歳左腕に、残り14試合への臨み方を聞くと明確な答えが返ってきた。

「CSは諦めたらあかんし、CSを目指してやる中で、同時に来年のためでもある。どういう終わり方ができるかは大事」

 まずは10日から東京ドームで3位ロッテと1試合、4位楽天と2試合が控える。頼れる鉄腕は最後までチームのために全力を腕を振り続ける。

(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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