広島・緒方監督、サヨナラ打の堂林を称賛「こちらも嬉しいし、本人にとっても大きい」

広島・緒方孝市監督【写真:荒川祐史】
広島・緒方孝市監督【写真:荒川祐史】

死球を受けて途中交代した會澤については「それがひとつの心配」

■広島 3-2 中日(12日・マツダスタジアム)

 広島は12日、本拠地マツダスタジアムで行われた中日戦で劇的なサヨナラ勝ちを収めた。同点で迎えた9回裏1死一、二塁で、途中出場の堂林がレフトの頭上を越すサヨナラ打を放った。3時間49分の激戦を最高の形で勝利し、緒方孝市監督は「よく打ってくれたね」と今季初めてお立ち台に立ったヒーローを褒めた。

 今季ここまでの出場数は20試合。10年目で崖っぷちのプリンスが、今季初打点で試合を決めた。中日藤嶋のボールを捉えた打球は左翼のわずかに頭上を越えていった。二塁走者が一気に生還し、歓喜の瞬間を迎えた。緒方監督も「大きな声援に応えてくれた。こちらも嬉しいし、本人にとっても大きい一打だね」と興奮気味に話した。

 先発の野村は5回まで無失点に抑えたが、6回に2死からの失点で2点のリードを守れなかった。それでも後を継いだリリーフ陣が無失点でサヨナラ劇を呼び込んだ。指揮官は「(野村)祐輔はもうワンアウト、踏ん張れればというところだったが、中継ぎ陣が頑張ってくれた。打線も中盤からチャンスを作って、2アウトから粘り強く攻撃することができた。全員の力で勝ち取ってくれた勝利」と、選手に感謝した。

 全員野球での勝利に緒方監督は満足そうだったが、8回に左足に死球を受けて途中交代した會澤の話題になると「あれだけのボールが当たったわけだからね。明日、出られるかどうかはわからない。それがひとつ心配かな」と攻守の要の負傷交代が気がかりな様子だった。

(大久保泰伸 / Yasunobu Okubo)

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