日ハム清宮が決勝2点打、生還した中田とグータッチ「僕も流れに乗りたいと」

日本ハム・清宮幸太郎【写真:石川加奈子】
日本ハム・清宮幸太郎【写真:石川加奈子】

鷹のマジックを消滅させる一打、中田からは「もっと(本塁に)入りやすい打球を打ってくれ」

■日本ハム 7-5 ソフトバンク(15日・札幌ドーム)

 日本ハムの清宮幸太郎内野手が15日、本拠地ソフトバンク戦で殊勲の勝ち越し2点適時打を放った。逆転負けしたソフトバンクは首位から陥落し、マジックも消滅。首位に浮上した西武にマジック9が点灯した。

 同点で迎えた8回1死満塁の絶好機。カウント0-2からソフトバンク甲斐野の141キロのフォークを振り抜いた打球は、一二塁間をしぶとく抜けて行った。ベンチから身を乗り出して喜ぶチームメートに応えるように、清宮は一塁ベース上で右手を小さく突き上げた。

「この間も同じ場面で自分がチャンスをつぶしていたので、今度こそはと思っていました。声援のおかげで何とか抜けてくれたと思います」

 4万人を超える大観衆の期待に応えた清宮は、お立ち台で最高の笑顔を見せた。

 追い込まれても冷静だった。初球フォークを空振り、2球目フォークを見逃した。「初球は思い切っていこうと思っていって、2球目はいいところに投げられたので、割り切りました。最近はツーストライクからいろいろイメージしながら、切り替えられているので悪くないかなと思います」。3球目の直球をファウルした後、4球目を捉えた。

 先輩たちの背中を必死で追いかけた。8回は先頭の西川がファウルで粘った末に右前打、大田が左前打と1、2番コンビで好機をつくり、4番の中田が同点打、さらに5番の渡辺が四球を選び、絶好機をお膳立てしてくれた。「みなさんがついでくれて、僕もそういう流れに乗りたいなと。何とか返す、その気持ちだけでした」と胸を張った。

 代走を送られてベンチに戻ると、二塁から激走して生還した中田とグータッチ。「『もっと(本塁に)入りやすい打球を打ってくれ』と言われました。もっといいバッティングができればと思います」。そう語る表情には、勝利に貢献した充実感がにじんだ。

(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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