ロッテが3位死守 選手ミーティング実施、試合前の声出しに井口監督指名

選手会長を務める鈴木「うちは個人で勝ってきたチームではない」

 2016年以来のクライマックス進出を狙うチームにとって、負けられない4連戦最後の1試合。この日の試合前に複数の選手が発起人となってミーティングを開き、チームの士気を改めて高めた。いつもは順番で指名していく試合前の円陣には、角中が井口監督を指名。井口監督は「ここから全勝するぞ」と現役時代と変わらないハツラツとした表情で輪の中心に立ち、ナインを鼓舞した。

 2016年以来のAクラス入りを狙うロッテ。鈴木は「ここ2年はBクラスだった。CS争いができるのは幸せ」と充実感を口にし「打てなかったり、抑えられなかったりする。うちは個人で勝ってきたチームではないし、チーム力でやってきている。誰かが誰かのミスをカバーする」と負けられない試合を強い結束で乗り切る覚悟はできている。

 この日6回の同点適時打を含む3打点を挙げた清田は現在のチームの雰囲気を「(CSに)出れるか出れないかを競っていた2010年に似ている」と言う。「(当時の)自分は1年目で、責任感もなくやらせてもらえていた。井口さんもいたし、先輩方がやりやすくしてくれていた。今は若い子たちが多く、僕や荻野が一番上。やりやすい環境を作ってあげたい」と、33歳のベテランもベンチでも声を張り上げ、チームを盛り上げる。

 チームが本拠地を置く千葉県では台風15号による大規模停電などの影響で被災地域が多く出ている。球団は義援金の寄付を行い、選手会も19日の楽天戦前に募金活動を行う予定にしている。

 今季から選手会長を務める鈴木は「(CSに行って)1試合でも多く試合を見せたい。『自分たちは影響力のあることをやっているんだ』と改めて感じた」と地元に根付くプロ野球選手としての矜持を再び呼び覚まされたという。残り6試合。そしてその先を1試合でも多く。チーム一丸となって進んでいく。

(安藤かなみ / Kanami Ando)

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