鷹、痛恨の逆転負け　工藤監督呆然、西武勝てば連覇決定　楽天は3位決定目前に

6回に千賀が逆転2ランを被弾、7回には守備の綻びで失点

■楽天 4-2 ソフトバンク（24日・楽天生命パーク）

　ソフトバンクが痛恨の逆転負けを喫し、逆転Vは絶望的になった。24日、敵地・楽天生命パークで行われた楽天戦。デスパイネの36号ソロで先制したが、6回に千賀がウィーラーに逆転2ランを被弾。逆転Vのためには負けられない一戦に2-4で敗れた。西武がロッテに勝利すると、西武の2年連続パ・リーグ優勝が決まる。

　4回、1死からデスパイネが楽天先発の美馬から左中間スタンドに飛び込む36号ソロを放って待望の先制点を掴んだソフトバンク。だが、6回、ここまで楽天打線を無失点に抑えていたエース千賀が痛恨の一発を浴びた。

　この回先頭のブラッシュの遊ゴロを名手・今宮が弾くエラー。2死一塁となり、打席にウィーラーを迎えた。1ボール2ストライクと追い込んでからの4球目。決め球のフォークが抜け、真ん中に入ったところを逃してはくれなかった。仙台の夜空に舞い上がった白球は左翼スタンドに消えた。

　痛恨の19号逆転2ランで試合をひっくり返されると、7回1死一、二塁ではオコエ、辰己に3番手モイネロがモーションを完全に盗まれて重盗を決められた。しかも高谷からの送球を松田宣が後逸。その間に3点目を奪われてリードを広げられると、浅村にも中堅フェンス直撃の二塁打を食らって4点目を奪われた。

　その後は楽天投手陣の総力のリレーの前に押さえ込まれた。6回から2イニングを宋家豪、8回を森原、9回を松井に封じられた。逆転Vのためには負けられない一戦だったが、痛恨の敗戦。試合終了の瞬間、工藤公康監督は茫然とグラウンドを見つめた。千葉でのロッテ戦で大量9点のリードを奪っている西武が勝つと、2年連続のV逸が決まる。

　楽天は会心の逆転勝利でクライマックスシリーズ進出へ大きく前進した。先発の美馬が5回まで1失点と力投すると、6回にウィーラーが値千金の逆転2ラン。7回にはソフトバンク守備陣のミスと、浅村の適時二塁打で追加点を奪い、逆転勝ちした。西武がロッテに勝って優勝を決めると、それと同時に楽天の3位とCS進出も決まる。

（Full-Count編集部）