西武とソフトバンク、差はどこに? 得点力に圧倒的な違い、終盤は投手力も…
8月以降で言えば、実はチーム防御率も西武が上回っている
デスパイネの36本塁打88打点がいずれもチームトップ。松田宣は30本塁打を放っているが、76打点。一時キューバ代表活動などで離脱期間のあったグラシアルも28本塁打で68打点。中軸として期待された内川は打率.257、41打点に終わった。チャンスでなかなか1本が出ない、シーズンを通じての課題は明確だった。
西武は日没コールド勝ちした8月27日の日本ハム戦以降の25試合を19勝6敗で乗り切ったが、ソフトバンクは同時期に12勝10敗と失速した。夏場まで投手力を武器に白星を積み重ねてきたソフトバンクだったが、その投手力も終盤には陰りが見えた。8月のチーム防御率はともに4.35。実は9月に限れば、ソフトバンクのチーム防御率3.50に対し、西武は3.10と西武の方が上回っている。
西武は平井が81試合と驚異的な登板数を投げているが、50試合以上を投げている投手を見ると、平井に加えて増田、小川の3人。これに対し、ソフトバンクは65試合の甲斐野に加え、モイネロ、森、嘉弥真、松田遼と5人。44試合の高橋純も、その43試合は5月24日に2度目の昇格を果たした以降に投げており、登板ペースは50試合を超える。甲斐野はルーキー、高橋純も実質1軍は1年目。未知の疲労は間違いなく溜まっていただろう。
ソフトバンクはシーズン序盤から怪我人続出にも苦しめられた。野手では柳田、中村晃、今宮らが、投手でも岩嵜や石川、バンデンハークらを長期間欠いた。一方の西武は投手では多和田や榎田を欠いたが、チームの根幹を成す打者に大きな怪我人がなかった。終盤、ソフトバンクも戦力が復帰したが、柳田や中村晃はやはり本調子とは言えず。最後まで怪我がチームに影響を及ぼしていたといえる。
(Full-Count編集部)