大谷、“イチロー流”の二刀流起用プランに否定的見解「可能性はないと思います」
イチロー氏は1シーズンごとに投手、打者を使い分ける二刀流プランを披露していた
13日(日本時間14日)に左膝の分裂膝蓋骨の手術を行ったエンゼルス・大谷翔平投手は24日(同25日)、本拠地のアスレチックス戦前に会見。3月21日の試合を最後に現役引退したイチロー氏(マリナーズ会長付き特別補佐兼インストラクター)が披露した“二刀流プラン”に否定的な見解を示した。
イチロー氏は大谷の能力を高く評価。3月の引退記者会見では「世界一にならないといけない選手」とゲキを飛ばした上で、「投げることも打つこともやるのであれば、僕は1シーズンごとに、1シーズンはピッチャー、次は打者として出て、その上でサイ・ヤング賞とホームラン王とか、そんなことを(普通は)考えることすらできない。でも、翔平はその想像をさせるじゃないですか。その二刀流は面白いと思うんです」と二刀流プランを明かしていた。
「(イチロー氏の二刀流起用の)可能性はないと思いますね。(投打で)絞ると思ってやるんだったら、この先もそうやって(一本で)覚悟でやると思います。僕自身、(二刀流で)1シーズンの中でしっかり活躍したい気持ちもあるし、球団としてもそういう気持ちを持ってやってくれているというのを理解しながらやりたいなと思う。もしかしたら球団から『投手で行ってほしい』と言われたら、僕も考えることもあると思いますけど、今の時点ではないかなと思いますね」
11月下旬に投球練習を再開。来春のスプリングトレーニングから万全で臨む予定だ。メジャー1年目の昨季は開幕から週に1回登板、1週間に4試合ほど出場していた。「僕自身は出られると思ってますし、そういうふうに進んでいくために頑張っていきたいと思っているので。ポジションが確約されているわけではないですし、毎年毎年勝負だなと思っている」と意気込みを語った。
今季終了を待たず、二刀流の完全復活が期待される来季へ向けて左膝を手術した。「楽しみではありますね。万全の状態で行くという判断を含めての早めの手術だったので、その期間を無駄にしないように、1日1日大切にしたいなと思います」と前を向いていた。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)