フィリーズ、430億円補強もPO進出ならず 元G戦士の指揮官は解任の可能性も

フィリーズのブライス・ハーパー【写真:Getty Images】
フィリーズのブライス・ハーパー【写真:Getty Images】

総額350億円で契約のハーパーは34発&108打点も…「そこそこの成績」

 フィリーズは24日(日本時間25日)、敵地でのナショナルズとのダブルヘッダー第1戦に1-4で敗れ、プレーオフ進出が完全に消滅した。オフにはブライス・ハーパー外野手を超大型契約で獲得し、計4億ドル(約430億円)の大型補強を行ったが実らず。かつて巨人でプレーしたゲーブ・キャプラー監督は今季限りで解任となる可能性が高いと米メディアは報じている。

 米ヤフースポーツは「4億ドルのオフの後、フィリーズはプレーオフ進出を逃した」とのタイトルで特集を組み、「今季、強豪チームになるために投資したフィリーズは、プレーオフ進出の望みを正式に失った」とレポート。ナショナルズに敗れてワイルドカードでのプレーオフ進出も消滅したフィリーズは、ダブルヘッダー第2戦でもナショナルズに5-6で敗れた。

 記事では「フィリーズほど昨冬にロースターを変えたチームはない。フィリーズはトレードやFAで有名な選手を多く獲得し、元MVPで地区ライバルの球団でプレーしていたブライス・ハーパーと記録的な3億3000万ドル(約354億円)の契約をして、強豪チームとしての立場を確立した」と指摘。昨オフ、FA史上最高額契約でハーパーを獲得しただけでなく、アンドリュー・マカッチェンと3年総額5000万ドル(約53億7000万円)、救援右腕のデビッド・ロバートソンと2年総額2300万ドル(約24億7000万円)で契約するなどストーブリーグを盛り上げ、昨季からさらにステップアップすることが期待されていたが、今年もプレーオフには届かなかった。

 この日、ダブルヘッダー第2戦で34号ソロを放ったハーパーは今季、打率.258、109打点、OPS(出塁率+長打率).880を記録。ただ、同サイトは「ハーパーは今季そこそこの成績を残した。しかし、フィリーズはそこそこの成績のために、彼に2031年まで2750万ドル(約29億5000万円)の年俸を払っているのではない」と厳しく指摘。マカッチェン、ロバートソンの離脱期間が長くなるなど、怪我がチーム全体に大きく影響したとも言及している。

 さらに、「優れた選手が集まったチームが残念な結果となった時、何が起こるかはよく知られている」とも言及。素質の高い選手を抱えながらチームをプレーオフ進出に導けなかった指揮官が解任となる可能性が高いというのだ。

 キャプラー監督は3年契約の2年目で、来季まで契約を残しているが、記事では「キャプラー監督の下、フィリーズは2シーズンで現時点で159勝159敗であり、ポストシーズンに進出していない」と指摘。さらに「フィリーズのマット・クレンタックGMは6月にキャプラー監督への信頼を口にしていたが、それから多くのことが変わった可能性もある」とキャプラー監督が置かれている立場の厳しさを表現した上で「2020年シーズンも続投したとしても、苦境に立たされることになるだろう」と結論づけている。

 再建期を抜け、黄金期の再来を目指しているフィリーズ。ただ、その道は険しいものとなっている。

(Full-Count編集部)

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