マドン氏がエ軍監督就任なら、大谷翔平は外野手も? 「できることはたくさん」

エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】
エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

知将マドン氏がエ軍監督に就任したら…米メディアも大谷起用法に注目

 大谷翔平投手が所属するエンゼルスは9月30日(日本時間1日)にブラッド・オースマス監督を今季限りで解任したと発表した。3年契約1年目の電撃解雇。新監督の候補にはこれまで3度の最優秀監督賞を受賞し、今季限りでカブス監督を退任したジョー・マドン氏らが挙がっているとみられている。米メディアでは早くも来季の二刀流復活が期待される大谷の起用法に注目が集まっている。

 オースマス監督の解任が発表されてから約1時間後。米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」のコラムニスト、ジョン・グリーンバーグ記者が自身のツイッターでこう投稿した。

「ジョー・マドンがショウヘイ・オオタニの監督をすることになれば、素晴らしいことだろう」

 16年にカブスを108年ぶりにワールドシリーズ制覇へ導いたマドン氏はメジャー屈指のアイデアマン。野手には複数ポジションを守らせ、外野手4人シフトも。18年には1イニングで左腕ダンシング、変則右腕シーシェクを投手と外野手を行き来させる珍采配を見せて的中させた。常識にとらわれない采配が魅力だ。

 大谷が日本ハムからポスティングシステム(入札制度)を利用してメジャー挑戦を志した17年オフ。当時マドン氏が率いていたカブスも、もれなく争奪戦に名乗りを上げていた。そこで知将は「二刀流論」の一端を地元テレビ局「CSNシカゴ」に明かしている。指名打者制のないナ・リーグのカブスで、DH制のあるア・リーグのエンゼルスと立場が違うとはいえ、その言葉は非常に興味深い内容となっている。

「もしも、彼が衝撃的に素晴らしいなら、できることはたくさんある。彼がそこまで優秀ならば、多くのユニークな状況が生まれてくる」

「もしも、彼がそこまで素晴らしいなら、(DHを解除して)ナショナル・リーグのルールでも登板できるだろう。(先発投手が打席に立てば)その1日は余分な選手をベンチに置くことになる。どんなことだってやれるんだ。表面的に見れば、アメリカン・リーグは簡単だ」

「ナショナル・リーグはクリエイティブにいくしかない。しかし、彼が投げないのなら、そこまで肩を使ってほしくない。外野からの返球でさえもね。でも、彼がそれに慣れているとするなら、全てがガラッと変わってくるかもしれない」

 過去の発言のままなら、メジャー1年目に封印されていたリアル二刀流が実現する可能性は十分。勝負所で外野手として起用する可能性も決してゼロではなさそうだ。

 大谷は昨年10月に右肘のトミー・ジョン手術を受けた。来季は投手復活が期待されているとはいえ、イニング数や球数などが厳格に制限される可能性が高い。エプラーGMは1日の電話会見で「今日から新しい監督を探すのを始める」と新監督の人選について言葉を濁したが、もしもマドン氏がエンゼルス監督に就任したら。二刀流・大谷をどのように輝かせるのか期待したくなる。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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