鷹、工藤采配的中で先勝! 内川の代打長谷川勇が同点打、初戦勝利の突破率は91.6%

ソフトバンク・工藤公康監督【写真:荒川祐史】
ソフトバンク・工藤公康監督【写真:荒川祐史】

8回2死一、三塁で内川の代打・長谷川勇が同点打、直後に捕逸で決勝点

■ソフトバンク 8-4 西武(CS・9日・メットライフ)

 ソフトバンクが奇跡的な逆転勝ちで、初戦に先勝した。9日、敵地メットライフドームで行われたパ・リーグ王者・西武との「パーソル クライマックスシリーズ パ」ファイナルステージ第1戦。1点をリードされた8回、代打・長谷川勇の左前適時打で追いつくと、西武・森の捕逸の間に逆転に成功した。初戦に勝利し、アドバンテージを含めて1勝1敗とタイにした。

 初回、この日スタメン復帰した松田宣が右中間を破る適時二塁打を放って1点を先制。先発の和田が3回に3点を失って逆転を許したが、ドラマは終盤に待っていた。8回だ。西武3番手の平井から柳田が二塁内野安打で出塁すると、4番のデスパイネも中前安打で続き、1死一、三塁のチャンスを作った。松田宣が4番手・平良の前に空振り三振に倒れて2死となると、工藤公康監督は信じられないような策に出た。

 この試合まで歴代トップのCS通算打率.375、10本塁打30打点の“CS男”内川に代えて、代打・長谷川勇を起用した。これが当たる。平良の高めの真っ直ぐを弾き返した打球は左前に落ちる同点の適時打。試合を振り出しに戻すと、グラシアルに対しての初球を西武の捕手・森が捕逸。代走で出場していた周東が一気に生還して逆転に成功して試合をひっくり返した。

 8回をモイネロが無失点に封じると、9回には今宮の適時打などでリードを拡大。9回を守護神の森が締めくくって守り抜いて初戦に勝利した。これで1勝1敗のタイに。パ・リーグのクライマックスシリーズファイナルステージは過去12年で初戦に勝利したチームが11度、日本シリーズに進出。“下克上 ”を果たした昨季もソフトバンクは初戦に勝って日本シリーズに進出した。初戦勝利チームの突破率は91.6%で、ソフトバンクは“下克上アゲイン“に向けて大きな1勝を掴んだ。

 パ・リーグ王者の西武は痛恨の逆転負けを喫した。2点を先制されたものの、3回に中村、外崎の適時打で逆転。6回にも山川の適時打でリードを広げた。だが、8回にセットアッパー平井が柳田、デスパイネに連打を許してピンチを招くと、4番手の平良が代打・長谷川勇の適時打で追いつかれ、直後の森の捕逸で決勝点を奪われた。初戦を落とし、アドバンテージを含めて1勝1敗のタイに戻されてた。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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