巨人坂本勇、中日大野雄… セイバー目線で選出する9月の月間MVP【セ編】

坂本勇がOPSで圧巻の数字を残す

 そんなセ・リーグの月間MVPが10月15日に発表される予定です。

 ここから、セイバーメトリクスの指標による9月の月間MVP選出を試みます。

9月月間MVP セ・リーグ打者部門
坂本勇人(巨人)
OPS1.173 wOBA.491 wRAA12.03
(すべてリーグ1位)

 9月で目立った活躍をしたのは、坂本勇の他、首位打者・最高出塁率のタイトルを獲得した広島の鈴木誠也、そして本塁打・打点の2冠王に輝いたDeNAのネフタリ・ソトです。

坂本勇人
打率.361 26安打 本塁打7 打点11 得点圏打率.267

ネフタリ・ソト
打率.282 20安打 本塁打10 打点22 得点圏打率.333

鈴木誠也
打率.365 23安打 本塁打3 打点23 得点圏打率.385

 ソトは2年連続でシーズン40本塁打以上を記録し、本塁打王のタイトルを獲得しました。昨年の本塁打率は10.15のハイペースでしたが、今季も12.0と12球団1位となっています。鈴木は首位打者を初戴冠です。特に目立ったのは三振数の減少です。昨季は520打席で116三振(三振率4.48)でしたが、今季は612打席で81(三振率7.56)と大きく減少しています。コンタクト率の上昇が打率、出塁率の向上につながったと言えるでしょう。このようにタイトルホルダーとなった2選手の活躍ぶりが目についた9月でしたが、ここでセイバーメトリクスの指標による評価を見てみましょう。

坂本勇人
OPS1.173 出塁率.465 長打率.708 wOBA.491 RC27 12.03

ネフタリ・ソト
OPS1.110 出塁率.378 長打率.732 wOBA.458 RC27 7.60

鈴木誠也
OPS1.087 出塁率.500 長打率.587 wOBA.465 RC27 10.79

 出塁率では鈴木、長打率ではソトが1位ですが、出塁率と長打率を足し合わせたOPSでは坂本が1位なのです。また、各プレーの特典価値を累積して算出するwOBA、選手の得点創出能力を測るRC27といったセイバーメトリクスの指標も坂本勇人が1位です。9月も主に2番打者としてチームを牽引し5年ぶりの優勝に導いたキャプテン坂本を9月の月間MVPに推挙いたします。

 これで坂本の通算安打数は1884となり、あと116安打で2000本安打です。来年のオリンピック休止前までに達成すれば榎本喜八の持つ最年少2000本安打の記録更新にもなりますが、シーズン終盤に腰痛を患った模様。日本シリーズ終了後もプレミア12に出場が予定されています。来季も同じペースで安打を量産できるかどうかに注目しましょう。

9月月間MVP セ・リーグ投手部門
大野雄大(中日)
 登板5 2勝1敗 1完封(ノーヒットノーラン)
FIP2.16 RSAA7.23 K/BB7.75
防御率2.04 WHIP0.59 奪三振率7.90 QS率80% 

 公式の月間MVPの有力候補は以下の3人と考えられます。

大野雄大
登板5 2勝1敗 防御率2.04 奪三振31 奪三振率7.9 被打率.140

西勇輝
登板4 4勝0敗 防御率1.93 奪三振12 奪三振率3.86 被打率.250

山口俊
登板4 3勝0敗 防御率3.33 奪三振28 奪三振率9.33 被打率.176

阪神の西は4登板で4勝、月間防御率1.93をマーク

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