佐々木朗希1位指名公言の西武は辻監督が初のくじ引き役 “黄金の左手”が炸裂するか

西武・辻発彦監督【写真:荒川祐史】
西武・辻発彦監督【写真:荒川祐史】

ゴールデングラブ賞を8度獲得した左手で、縁を引き寄せられるか

 西武は16日に東京都内で編成会議を行い、大船渡・佐々木朗希投手の1位指名を決定した。既にロッテなど複数球団が指名を公言しており、交渉権をかけた運命のくじ引きには満を持して辻発彦監督が登板予定。現役時代に8度のゴールデングラブ賞に輝いた”黄金の左手”で、一世一代の縁を引き寄せる。

 これまで2009年に菊池雄星、10年には大石を6球団競合の末に引き当てた渡辺久信球団本部ゼネラルマネージャー(GM)はくじ引きの表舞台から身を引くことになった。理由を問われると「オレ、運ないんだよなあ」とあっけらかん。「田嶋を外した時点でね……」と渡辺GMが振り返ったのは17年のドラフト会議。JR東日本の田嶋大樹投手を1位指名し、オリックスと競合の末、交渉権獲得とはならなかった。

 渡辺GMはドラフト会議の1週間前に田嶋の出身高校・佐野日大に近い佐野厄除け大師に参拝するなど、運気を高めるために奔走。群馬出身の渡辺GMにとっても佐野厄除け大師は身近な存在で、自身の現役時代も厄払いのために足を運んでおり、前厄の年には15勝、本厄の年には15勝、後厄の年にはなんと18勝を挙げたという縁起のいいパワースポットだ。「やれることは全部やったんだけどね」と渡辺GMは振り返った。

 今回のドラフト会議ではロッテが佐々木の指名を公言するなど、くじ引きは避けられない見通し。そこで渡辺GM本人は登板を見送り、辻監督を送り込む。

 競合した場合はシーズンの下位チームからくじを引いていくため、西武は一番最後の残りくじを取ることになる。渡辺GMは「(当たりくじを)残すのも力だからね」と豪快に笑った。残り物に福はあるのか? 令和の怪物を辻監督が引き当てられるか、注目が集まる。

(安藤かなみ / Kanami Ando)

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