「10年ひと昔」2010年ドラフト1位の現在は? 現役引退は6球団競合の剛腕ら…
6球団競合の西武・大石は今季限りで現役を引退
ヤクルトは斎藤、塩見を外して履正社の山田哲を獲得。オリックスは大石を外した後、伊志嶺、山田哲を外して前橋商の後藤を“外れ外れ外れ1位”で獲得。巨人はドラフト前から「相思相愛」といわれた中大の澤村を単独指名。中日も佛教大の左腕、大野雄大を単独指名で獲得した。
10年後の今年、西武の大石は戦力外となり、引退を表明。通算5勝6敗8セーブ12ホールドに終わった。日ハムの斎藤は通算15勝24敗、昨年に続き今季も0勝。福井は昨年、広島から楽天に移籍、通算32勝37敗、今季は新天地で3勝をマークした。
横浜の須田は2018年限りで退団。通算16勝19敗、1セーブ37ホールド。今年はJFE東日本に復帰して都市対抗で活躍し、MVPに当たる橋戸賞を受賞。ロッテの伊志嶺は、怪我に泣かされ通算236安打、6本塁打59打点、59盗塁、今季戦力外通告を受けてコーチに転任した。
楽天の塩見は主として先発投手として通算42勝48敗。しかし今季は3勝に終わった。オリックスの後藤は外野手として352安打14本塁打、136打点。巨人の澤村は、先発から救援に転向し、最多セーブも獲得。通算47勝49敗、74セーブ50ホールド。今年は2勝2敗、1セーブ13ホールドだった。
ソフトバンクの山下は正捕手の期待がかかったが、同じ2010年に育成6位で入団した甲斐拓也が台頭したため、2018年に楽天に移籍、通算42安打5本塁打。阪神の榎田は一時期セットアッパーとして活躍したが、左肘の手術を受ける。2018年に西武に移籍してローテの一角を担い11勝。今季は4勝に終わったが通算28勝3セーブ6ホールド。
中日の大野は、2013年から3年連続2桁勝利。以後は故障に泣いたが今季は防御率2.58で最優秀防御率のタイトルを獲得。通算58勝2ホールド。この年のヤクルトに外れ外れ1位で入団した山田は通算、1068安打202本塁打。3度のトリプルスリーを達成しまだ27歳だが、大選手への道を歩んでいる。
「10年ひと昔」というが、有望選手と言われても将来はわからない。今季のドラ1選手は10年後、どんな活躍を見せているだろうか?
(広尾晃 / Koh Hiroo)