第1戦に敗れた巨人 専門家が指摘する左の代打不足「ウイークポイントになるかも」

セはパ本拠地で16連敗も…「第2戦に勝てば五分以上の感覚になる」

 そんな中で、野口氏は「巨人で1つ気になった点がある」という。

「左のピンチヒッターがいないなと。第1戦では、2点を追う7回2死二、三塁で小林に回ったところで、重信を代打として起用しました(結果は見逃し三振)。敵地ではDHがあるので、阿部と大城を同時にスタメンで使える。一方で、ピンチヒッターは9番・キャッチャーのところが出しどころになります。その時に左打者がベンチにいない。右は陽岱鋼と石川慎吾がいますが、左バッターも入れておくべきではないでしょうか。重信より石川慎吾、陽岱鋼のほうがまだ良かったかもしれません。そうやって見ると、ピンチヒッターが手薄ですね。

 阿部と大城がスタメンで3、4打席立てるという利点がある一方で、勝負どころで9番に回った時にピンチヒッターがいない。この先も、小林にも炭谷にも中盤から終盤のチャンスで回ればピンチヒッターが必要になるはずです。特に、第2戦は右のアンダースローの高橋礼なので、勝負どころで左打者を使いたいのではないでしょうか。日本シリーズは40人枠の中からベンチ入りメンバーの出し入れができる。ただ、(ベンチ外の選手で)誰がいるかとなると、思い浮かばないのも事実です。もしかしたら、このシリーズの巨人のウイークポイントになるかもしれません。右打者で右投手が打てないという打者はいないので、右打者を代打で出してもいいとは思いますが、アンダースローの高橋礼に対しては左打者のほうが圧倒的に有利なので」

 巨人が何らかの手を打ってくるのか、注目が集まるところだ。

 日本シリーズは第2戦が重要と言われている。ただ、野口氏は「昔は1戦目に情報が足りないところを補うために色々と情報収集をしていました。初戦はコントロールのいい技巧派を先発させることが多かったりしたのは、情報収集して、それを2戦目から生かすという意味で2戦目が重要と言われていました。ただ、今はスコアラーの人数もいっぱいいますし、情報を集める機器もたくさんある。交流戦で対戦もするので、なかなか当てはまらない部分があると思います」と言う。「1戦目にエースで獲って勢いづかせたほうがシリーズとしては大事。第2戦も大事は大事ですが、昔ほどではない」。つまり、初戦を取ったソフトバンクが「流れ的には有利になった」と指摘する。さらに、セ・リーグのチームが日本シリーズで敵地16連敗というデータもある。

 ただ、そういったデータがあるからこそ、第2戦を巨人が取れば、流れは変わるかもしれない。「もし巨人が第2戦を取ったら、星取り的には五分ですが、それ以上の感覚にはなると思います」。巨人としては、まずは第2戦をモノにするしかない。そのために原監督がどんな手を打ってくるのか、注目が集まる。

(Full-Count編集部)

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