ナショナルズ、17年ぶりの快挙なるか… WS初出場初優勝は2002年エンゼルス以来

球団創設4年目で頂点に駆け上がったダイヤモンドバックス

 2001年のダイヤモンドバックスは球団創設4年目。ランディ・ジョンソン、カート・シリングという左右の強力な先発投手で一気に頂点に駆け上がったのだった。

 ワールドシリーズでは4連覇を狙ったヤンキースが相手だった。この年はシーズン終盤の9月11日、同時多発テロでニューヨークは大変な被害を受けた。その直後だったため、この時のワールドシリーズは、テロに負けない米国人の不屈の根性を示す場になった。

 ヤンキースタジアムでの第3戦には、当時のブッシュ大統領が厳重な警備の中で来訪。始球式を行った。これだけの舞台装置が揃えばヤンキースが勝ちそうなものである。その通り、第4戦、第5戦と2試合続けて9回2死から起死回生の同点本塁打が飛び出し、延長戦に持ち込んだヤンキースがサヨナラ勝ち。シリーズ制覇に王手をかけた。奇跡的な勝ち方だった。

 ところが、最終的にはダイヤモンドバックスが4勝3敗で勝利。最終第7戦は9回に逆転サヨナラという劇的な幕切れだった。ヤンキースのクローザー、殿堂入りのマリアーノ・リベラはポストシーズン通算で96試合に登板して8勝42セーブ、防御率0.70という圧倒的な成績を収めたのだが、この時のただ一度だけ敗戦投手になっている。

 翌年はエンゼルスがワイルドカードから勝ち上がった。爆発力のある打線と、彗星のごとく現れた20歳のクローザー、フランシスコ・ロドリゲスの活躍で初めてリーグ制覇した。ジャイアンツとのワールドシリーズではバリー・ボンズを7試合で13度歩かせるという徹底マーク。4勝3敗で勝って、前年のダイヤモンドバックスに続いて2年連続でワールドシリーズ初出場、初制覇を果たした。

 2005年には当時ナ・リーグ中地区所属だったアストロズがリーグ初制覇を果たした。シーズンでは地区優勝のカージナルスに11ゲーム差をつけられて2位。プレーオフではブレーブスを3勝1敗、そしてカージナルスを4勝2敗で退けた。ロイ・オズワルト、ロジャー・クレメンス、アンディ・ペティットという先発投手陣がチームを引っ張った。ただ、ワールドシリーズではロッテの井口資仁監督が「2番・二塁」だったホワイトソックスに4タテで敗れ去った。

2007年ロッキーズ、2008年レイズを初出場に導いた日本人選手たち

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