【プレミア12】稲葉監督が警戒する2人の韓国人左腕とは? 1人はかつての“日本キラー”

韓国代表に選出されているキム・グァンヒョン【写真:Getty Images】
韓国代表に選出されているキム・グァンヒョン【写真:Getty Images】

韓国SKのキム・グァンヒョンは北京五輪や第2回WBCの韓国代表

 一方のキム・グァンヒョンは、ヤン・ヒョンジョンと同じプロ13年目を迎えた31歳。高校生の頃から世代別の韓国代表のエースを担い、ルーキーイヤーからローテ入り。2年目の2008年には16勝で最多勝に輝いた。最速155キロを誇る剛腕左腕だ。

 2008年の北京五輪にチーム最年少の19歳で選出され、予選と準決勝の日本戦に先発。この時、侍ジャパンを率いる稲葉篤紀監督も日本代表の一員として出場していた。予選では2打数0安打1三振、準決勝では4打数0安打に封じ込められ、日本は敗退。“日本キラー”と称され、韓国は金メダルに輝いた。

 さらには2009年のWBCの韓国代表にも選出。この時は日本が1回1/3で8点を奪ってKOしたものの、2015年の第1回の「プレミア12」にも選ばれ、この時は決勝で先発して5回無失点。韓国を初代王者に導いた。韓国に国際タイトルをもたらした代表する投手の1人だ。

 今季は31試合に先発して、ヤン・ヒョンジョンを上回る17勝(6敗)をマーク。6年連続で2桁勝利をマークし、勝利数、奪三振でリーグ2位、防御率2.51はリーグ3位と輝かしい成績を残した。通算でも136勝をマークしている。今大会は第2戦のカナダ戦で6回1安打無失点。ヤンと共に、稲葉監督に強烈に印象付けた。

 韓国はオープニングラウンドC組の3試合で、わずか1失点しかしていない。第3戦のキューバ戦もサブマリンのパク・ジョンフンから計6投手のリレーで、ソフトバンクのデスパイネやグラシアル、元巨人のセペダらが並ぶキューバ打線を無失点に封じ込めた。

 韓国との対戦は16日の第4戦、そして、スーパーラウンドを勝ち抜いた先にある17日の決勝。いずれにしても、ヤン・ヒョンジョンとキム・グァンヒョンのどちらかとの対戦は避けられないだろう。同い年の2人の左腕。侍ジャパンにとって、難敵となりそうだ。

○『世界野球プレミア12』の主な予定(テレビ朝日系列で放送)
11月11日(月)午後6時45分~ 「スーパーラウンド」
11月13日(水)午後6時45分~ 「スーパーラウンド」
11月17日(日)「決勝」

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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