東京五輪の野球出場枠は「6」 既に日本や韓国など4か国が決定、残り2枠は?

侍ジャパンは09年WBC以来10年ぶりの世界一に輝いた【写真:Getty Images】
侍ジャパンは09年WBC以来10年ぶりの世界一に輝いた【写真:Getty Images】

来年3月のアメリカ大陸予選、4月の世界最終予選で決まる

「第2回 WBSC プレミア12」は日本の初優勝で終わった。この大会は「2020年東京オリンピック」野球競技への出場がかかった重要な国際大会でもあった。

 オリンピック野球競技に出場するのは6か国。このうち主催国日本の出場は決まっている。残り5か国の選抜は複雑な選考方法で決められる。時系列で見ていこう(月・日表示がない場合、すべて2019年)。

 ◎は、その大会の成績でオリンピック出場が決まる大会。○は次の予選大会への進出が決まる大会。

○アフリカ大陸予選(5月1日~7日)
 南アフリカの首都ヨハネスブルグで行われ、10か国が参加。(当初12か国だったが、ナイジェリア、ケニアが不参加)。南アフリカが優勝し、アフリカ・ヨーロッパ予選に進出。なおブルキナファソは出合祐太、ウガンダは田中勝久、ジンバブエは堤尚彦と日本人監督が指揮を執り、いずれもベスト4まで進出。

○パンアメリカン競技大会(7月27日~8月4日)
 ペルーの首都リマで行われ、8か国が参加。金メダル-プエルトリコ、銀メダル-カナダ 銅メダル-ニカラグアとなったが、参加国中プレミア12に参加していない国の上位2か国がアメリカ大陸予選に進出できるという規定により、3位のニカラグアと4位のコロンビアが、アメリカ大陸予選に進出。

○ヨーロッパ野球選手権大会(9月6日~15日)
 ドイツのボンとゾーリンゲンで行われ、12か国が参加。上位5チームとなったオランダ、チェコ、イスラエル、スペイン、イタリアが、アフリカ・ヨーロッパ予選に進出。

◎アフリカ・ヨーロッパ予選大会(9月18日~22日)
 イタリアで開催。アフリカ大陸予選を勝ち抜いた南アフリカと、ヨーロッパ選手権の上位5チームによって行われた。1位イスラエル4勝1敗 2位オランダ4勝1敗 3位チェコ3勝2敗、4位スペイン2勝3敗、5位イタリア2勝3敗、6位南アフリカ0勝5敗となり、直接対決でオランダを下していたイスラエルがオリンピック出場権を獲得。2位のオランダは最終予選に参加。

○アジア選手権大会(10月14日~20日)
 台湾の台中、斗六で行われ、8か国が参加。1位台湾、2位日本、3位中国となり、五輪出場が決定している日本を除く上位2か国が最終予選に参加。韓国は中国に敗れて最終予選への出場権を逃したために、プレミア12が一発勝負になった。

◎WBSCプレミア12(11月5日~17日)
 2018年12月時点でのWBSCランキング上位12か国が出場。日本を除くアジア、オセアニア地区の最上位チームと、アメリカ大陸最上位チームが五輪出場権を獲得。準優勝の韓国と、アメリカを破り3位となったメキシコが出場権を獲得。

○2019年野球オセアニア予選(詳細未定)
 優勝国が、世界最終予選に進出。

◎アメリカ大陸予選(2020年3月)
 アメリカで行われる。プレミア12の出場国からアメリカ、カナダ、ベネズエラ、プエルトリコ、ドミニカ共和国、キューバが、パンアメリカン競技大会からニカラグアとコロンビアが出場。優勝国が五輪出場権を獲得。2位、3位は世界最終予選に出場。

◎世界最終予選(2020年4月)
 台湾の台中で行われる。台湾、中国、オランダ、野球オセアニア予選優勝チーム、アメリカ大陸予選2位、3位チームが出場。オリンピック出場最後の1枚の切符をかけて戦う。

 現時点でオリンピック出場が決まっているのは以下の4か国
日本(オリンピックホスト国)
イスラエル(アフリカ・ヨーロッパ予選大会優勝)
韓国(プレミア12、アジアオセアニア最上位)
メキシコ(プレミア12、アメリカ大陸最上位)

 来年のアメリカ大陸予選、世界最終予選はまさに激戦となるだろう。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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