2年連続CY賞のデグロムはナ・リーグ18位の11勝 新たな指標で投手を評価するMLB

変わる評価基準、勝利数よりもセイバー系の新たな指標をより重視する傾向

 ナの最多勝はナショナルズのストラスバーグ。デグロムは18位タイだった。勝敗差もわずか「3」で、これだけを見ればチームへの貢献度も高いとは言えない。しかし、多くの指標でデグロムはリーグ上位につけている。()はリーグ順位。

防御率 2.43(2)
投球回 204回(3)
奪三振数 255(1)
奪三振率 11.3(4)
WHIP※ 0.97(2)
被打率 .207(4)
※1イニング当たりに被安打、四死球で許した走者数。

そして打撃、投球、守備の総合指標であるWARではこうなる。

1 J・デグロム(メッツ)7.3
2 S・ストラスバーグ(ナショナルズ)6.3
3 J・フラハーティ(カージナルス)5.9
4 M・シャーザー(ナショナルズ)5.8
5 M・ソロカ(ブレーブス)5.7

 ナ・リーグのサイヤング賞投票では、デグロムは207.0ポイントを獲得。2位のストラスバーグは53.0ポイントだから、圧勝だった。MLB担当記者は、11勝投手のデグロムを圧倒的に指示したのだ。

 この投票結果から、現在のMLBのジャーナリズムが、勝敗など従来の指標ではなく、セイバー系など新たな指標をより重視していることが端的に表れている。このあたりも日本とは大きく違うと言えるだろう。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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