日ハム石川亮、ブラックジョークで示した宇佐見への対抗心「ふざけんな」「どっかで毒でも」

契約更改に臨んだ日本ハム・石川亮【写真:石川加奈子】
契約更改に臨んだ日本ハム・石川亮【写真:石川加奈子】

2日の契約更改交渉では400万円増の1200万円でサイン

 日本ハムの石川亮捕手が2日、札幌の球団事務所で契約更改を行い、400万円増の1200万円でサインした(金額は推定)。来季の正捕手獲りを目指す24歳は、有原航平投手とのコンビ復活を熱望した。

 有原の女房役としてスタートを切った今季は自己最多の46試合に出場。15勝を挙げて初めて最多勝のタイトルを獲得した右腕の10勝をアシストした。だが、巨人から宇佐見真吾捕手が加入すると出番は減り、8月12日に降格すると、そのままファームでシーズンを終えた。「有原さんが最多勝をとってくれたというのは、自分としても自信になりました。ただ、もっと引っ張ってあげられる部分、カバーしてあげられる部分はあったと思います」と収穫と課題が入り混じったシーズンだった。

 シーズン後半は有原と宇佐見のバッテリーをテレビで見て、心穏やかではなかったという。「見事に噛み合ってたじゃないんですか。ふざけんなと思って」と冗談めかしてハートブレイクの心境を明かした。2歳年上で温厚な性格の宇佐見とは、プライベートでは「無茶苦茶仲がいい」と言う。だからこそ言えるのだろう。「曲者が入ってきたので。どっかで毒でも混ぜてやろうか」とブラックジョークも飛び出した。

 それだけ強烈に意識する存在だ。宇佐見だけではなく、1歳年下の清水優心捕手も来季の正捕手獲りを宣言している。「優心とか宇佐見さんを見ていて、すごいなと率直に思います」と2人に一目置くが、負けるつもりはない。「競争は一層激しくなると思いますけど、それぞれ色がある中で、僕はどんどん攻めていけるという強みを持っている。一つしかないポジションを強気に狙っていこうと思います」と力を込めた。

 今オフのテーマには打撃力向上を掲げた。10月のフェニックスリーグで、近藤健介外野手から教わった打撃を継続中。新フォームは周囲から近藤と似ていると指摘されるという。「どのチームも試合に出ているキャッチャーは打っているので、2割5分打ちたいと思っています。試合数は最低でも70試合以上出たいと思います。先発マスクは50試合以上」と来季の目標数値を定めた。

 正捕手の座をつかんで思い描くのは、有原と最優秀バッテリー賞を受賞すること。「人間、欲が出るじゃないですか。(今季)7勝か8勝した時にポロッと2人でその話をしちゃったんです。で、気づいたらこれですよ。良くないなと反省してます」と苦笑した石川亮。今季の反省を生かし、し烈な正捕手争いに挑む。

(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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