5年ぶりVの巨人の戦力整理…助っ人大量7人が退団、阿部が引退し森福は戦力外に

今季限りで現役を引退した阿部慎之助【写真:Getty Images】
今季限りで現役を引退した阿部慎之助【写真:Getty Images】

補強では世界一球団のナショナルズからパーラを獲得

 3度目の指揮官就任となった原辰徳監督の元で、5年ぶりのセ・リーグ優勝を果たした巨人。日本シリーズでこそソフトバンクに4連敗を喫して悔しい結果に終わったが、FAで獲得した丸佳浩外野手やキャプテン坂本勇人内野手らの活躍もあってペナントを奪還した。

 ドラフトでは青森山田高の堀田賢慎投手を1位指名。2位では即戦力としてJR東日本の太田龍投手を指名し、支配下で計6選手を指名した。また、来季の新助っ人としてナショナルズのヘラルド・パーラ内野手の入団が決定。来季に向けての戦力編成を進めている。

 一方で阿部慎之助捕手、スコット・マシソン投手は現役を引退。森福允彦投手ら支配下の4選手が戦力外となり、戦力整理も進めた。アレックス・ゲレーロ外野手の退団は発表され、クリスチャン・ビヤヌエバ内野手は日本ハムへ。ライアン・クック投手、テイラー・ヤングマン投手も保留者名簿から外れて自由契約となった。

 ここでは今季で引退、戦力外となった選手の実績などを振り返ってみよう。

○阿部慎之助捕手(現役引退→2軍監督就任)
 言わずと知れた巨人の歴史に名を刻んだレジェンド捕手。2000年に中央大から逆指名で入団すると、23年ぶりに新人捕手として開幕スタメンで出場した。そこからは数々の金字塔を打ち立て、2012年には首位打者、打点王、最高出塁率、MVPを獲得。ベストナイン9度、ゴールデングラブ賞も4度手にし、2017年には史上49人目の2000本安打を達成。今季は400本塁打も成し遂げ、来季からは2軍監督に就任する。

○スコット・マシソン投手(現役引退)
 2012年から巨人に入団し、リリーフとして活躍した“優良助っ人”。2年目の2013年には“スコット鉄太朗”として40ホールドをマークして最優秀中継ぎ投手に輝くと、2016年には70試合に投げて41ホールドで2度目のタイトルを獲得。2013年からは4年連続60試合超に登板し、巨人の台所を支えた。2018年に左膝を手術。今季は28試合に登板したが、日本シリーズ終了後に現役引退を表明した。

○アレックス・ゲレーロ外野手(自由契約)
 2017年に中日で35本塁打を放って本塁打王に輝き、2018年から巨人に加入。移籍2年目の今季は21本塁打を放ったものの、打率.237と目立った活躍を見せられずに退団が決まった。

○テイラー・ヤングマン投手(自由契約)
 2018年にブルワーズから巨人に加入。来日1年目は外国人枠の関係もあり、開幕後は2軍暮らし。イースタン・リーグで7勝、防御率1.43の好成績を残すと、後半戦で4試合に先発して3勝をマークした。残留して2年目となった今季は10試合に先発して3勝4敗、防御率6.09と結果を残せず。オフに自由契約となった。

○ライアン・クック投手(自由契約)
 2012年、2013年とメジャーで71試合ずつに登板した実績を誇り、マリナーズから巨人に加入。守護神候補として期待されたが、シーズン序盤に右肘違和感で登録を抹消。シーズン終盤には先発で起用されたものの、期待を裏切り13試合で0勝2敗6セーブに終わった。

○クリスチャン・ビヤヌエバ内野手(自由契約→日本ハムへ)
 2018年にパドレスで20本塁打を放った大砲として鳴り物入りで入団。だが、日本の投手たちの攻め方に対応できずに苦戦した。ファーム暮らしの時期も長く、来日1年目は73試合で打率.223、8本塁打に終わった。オフに自由契約となり、日本ハムへの入団が決まった。

○森福允彦投手(戦力外)
 ソフトバンクで左キラーとして活躍し、FA権を行使して2017年から巨人へ。移籍1年目は30試合に登板したものの、結果を残せず。2年目以降は2軍暮らしがほとんどとなり、3年契約が満了となった今オフに戦力外通告を受けた。

○坂本工宜投手(戦力外)
 2016年に育成ドラフト4位で巨人に入団。今春のキャンプで好投を重ね、3月には支配下登録を勝ち取った。4月には1軍デビューを飾ったものの、2試合の登板で2軍落ち。そのまま再昇格することなくシーズンを終え、オフには戦力外通告を受けた。

○サムエル・アダメス投手(戦力外)
 2016年に育成選手として入団したドミニカ人右腕。2018年途中に支配下登録され、28試合に登板した。今季は外国人枠の影響もあって、前年より登板数を減らして11試合登板に終わった。オフには来季の契約を結ばない旨を通告された。

○ホルへ・マルティネス内野手(戦力外)
 2017年に育成選手として巨人に入団。来日2年目の7月に支配下登録を勝ち取ると、1軍デビュー戦で初打席初本塁打を記録した。2年目の今季は出場機会を減らして6試合の出場に終わり、オフに戦力外を通告された。

○山下亜文投手(戦力外)
○田島洸成内野手(戦力外)
○谷岡竜平投手(自由契約→育成再契約)
○山川和大投手(自由契約→育成再契約)
○高井俊投手(自由契約→育成再契約)
○巽大介投手(自由契約→育成再契約)
○與那原大剛投手(自由契約→育成再契約)
○橋本篤郎投手(自由契約→育成再契約)
○高山竜太朗捕手(自由契約→育成再契約)

(Full-Count編集部)

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