西武松坂が語った“世代”の絆 阪神藤川を「尊敬」「力をもらっている」

西武の入団会見に臨んだ松坂大輔【写真:小倉元司】
西武の入団会見に臨んだ松坂大輔【写真:小倉元司】

ボールを動かすスタイルに「やりたくなかった」が「野球がやっぱり好き」

 西武に復帰した松坂大輔投手は11日、東京都内のホテルで入団会見を行った。今季39歳を迎えたが、同級生にはまだまだ球界で活躍する選手もいる。今季16セーブ、23ホールドを挙げた阪神の藤川球児投手について問われると、表情が引き締まった。

 松坂は西武のエースだった頃と今を比べ「変わったところ? いっぱいある。ボールも遅くなったし、やりたくなかったボールを動かすピッチングもしています」と笑った。

 そんな松坂に「藤川は『バッターの様子を見て打ち取ることができるようになった、そういうことに関しては今の方が長けている』という趣旨の話をしていたが」とメディアから質問が飛んだ。

 藤川とはメジャー時代に親交を深め、日本球界復帰後も食事を何度もする間柄。共に世代を代表する成績を残し、トミー・ジョン手術を経験するなど同じ道を辿ってきた。

 刺激を与え合ってきた存在の藤川について、松坂は「彼はまだものすごく元気な球を投げられていると思いますし、そうは言っても、未だにわかっていても打てないストレートを投げられているのではないかと。その姿を見て僕はものすごくパワーをもらっていますし、尊敬もしています」と語った。

「僕の方が昔と比べるとかなりスタイルは変わっていますけど、彼の言っていることはわかりますし、そういう投手にならないといけないなと、思っています」と松坂。「(ボールを動かしたくなかったのは)自分のこだわり。きれいな回転の真っすぐを投げ続けたいと思っていた」。それでも“やりたくなかった”投球スタイルとも向き合い、現役続行を選択した。自慢の球種は今は直球ではない。「今の僕は、カットボールですかね」。

 来季でプロ21年目となる右腕は「野球がやっぱり好き。今持っている気持ちを、燃え尽きて、辞める時まで持っていたい」と完全燃焼を誓った。

(臼井杏奈 / Anna Usui)

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