ヤ軍コールは大丈夫? 過去10年で4選手と100億超円契約も半分が“不良債権化”

ヤンキースと契約合意したゲリット・コール【写真:Getty Images】
ヤンキースと契約合意したゲリット・コール【写真:Getty Images】

エルズベリーは来季契約を残して契約解除「何とかして払わないように…」

 投手史上最高額となる9年総額3億2400万ドル(約354億円)で、アストロズからFAとなっていたゲリット・コール投手を獲得したヤンキース。地元紙「ニューヨーク・ポスト」は過去の大型契約を振り返り、“不良債権化”したジャコビー・エルズベリー外野手とジャンカルロ・スタントン外野手との契約を酷評している。

 2009年以来、10年に渡って世界一を逃している名門は、今季7年ぶりにア・リーグ東地区を制覇したが、リーグ優勝決定シリーズでアストロズに敗退。そこに今季20勝5敗、326奪三振、防御率2.50と圧倒的な成績を残した剛腕が加入したことで記事では「これでみんなは、特にコールは、近い時期にワールドシリーズ制覇をすることは、当然であると考えているだろう」と世界一を“確信”した様子。

 これまでヤンキースは2009年にサバシアを獲得して世界一となって以降、4選手と1億ドル(約109億円)以上の契約を行ってきた。しかし、「ヤンキースの厳しい物差しで計る」といくつかの契約は「失敗に終わった」としている。実際、2010年代は1920年代以降で初めてワールドシリーズ進出が1度もない低迷期となった。その中でも特にやり玉に挙げられているのはエルズベリーとスタントンの2人だ。

 エルズベリーは2014年に7年1億5300万ドル(約167億円)でライバルのレッドソックスから加入したが、丸2年に渡って出場がなく今オフに契約解除。来季まで残る契約の給料を支払う義務があるが「ヤンキースは、彼と契約解除した後の2020年の年俸を何とかして払わないようにしようとしている」と渋っているようだ。スタントンも今季年俸2600万ドル(約28億円)ながら18試合の出場。2028年まで2億1400万ドル(約234億円)の契約を残し「今のところ醜いものだ」としている。

 さらに、ブライアン・キャッシュマンGMの「エリートプレーヤーには、通常、高額が支払われる」との言葉を引用して、2人は「エリートレレベルの才能はあったが、エリートプレーヤーではなかった。彼らは、安定感がなく、怪我が多すぎた」と酷評。一方でパイレーツ時代から「真のエリートの姿」を垣間見せてきたコールがヤンキースで失敗することはないのではないかと予想している。

 コールは実力通りの活躍で“不良債権化”を回避して、名門を11年ぶりの世界一に導くことはできるか注目が集まっている。

(Full-Count編集部)

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