約3秒でスタンドに入る超高速弾! パTV選出、滞空時間の短い弾丸アーチトップ5
2位の鷹上林は3秒29、1位楽天ブラッシュは3秒01の超高速弾だった
○低めを拾って値千金の同点弾にした上林誠知外野手(ソフトバンク)
第2位は、今季は死球に端を発した故障による不調で不本意なシーズンを送った上林誠知外野手(ソフトバンク)が、そんな中でも活躍する姿を示したときの一発。そのタイム3秒29と素晴らしい弾丸ライナーであったが、試合展開的にも値千金の同点ホームランとなった印象の方が強い一打である。
東京ドームで行われたこの日の西武戦は、両チーム合わせて6本の本塁打も飛び交った超打撃戦となり、9回表には森友哉捕手の逆転2ランで7対6。勝負あったかと思われたが、その裏の崖っぷちで飛び出したのが、低めのボールと思われる球を拾って同点にしたこの上林選手の本塁打だった。
それにしても、この日スタンドに訪れたファンは幸せである。実は、第5位の山川が放った一打も同じ日に打ったものだった。1試合でプロトップクラスの弾丸ライナーを2本も目撃できるというのは、奇跡に近い確率に違いない。
☆番外編 計測不能? 特大“二塁打”を放った中田翔内野手(日本ハム)
ここで定番となった番外編へ。登場したのは、京セラドームの屋根を構成している張り出した部分へ入れてしまった中田翔内野手(日本ハム)の一打。高々と上がった打球は、どこまで上がるの? と思いきや、あれあれ? 落ちてこない? と、スタンドがどよめきに変わり、審判のコールによってエンタイトル二塁打になった。
球場ルールが適用された形だが、中田も二塁ベース上で微妙な表情を浮かべていた。もし、次回があるならば、今度は本領を発揮した弾丸ライナーでのランキングインを期待している。
○岩手県営野球場のレフトポール直撃弾で栄えある1位獲得のジャバリ・ブラッシュ外野手(楽天)
今季の最短タイムとなった3秒01を記録したのは、盛岡の夜空にボールが舞う……こともなく(笑)、球場の視界に入りっぱなしの超低空弾でレフトポールにぶち当てたブラッシュ外野手(楽天)の一撃だった。
ブラッシュの一撃は、ランキング入りした他の打球のように変化球を打ったり、体勢を崩しながら打ったものではなく、真ん中低めのストレートをしっかりとスイングしたものだった。やはり、最後に勝つのは力と力のガチ勝負ということか。
今季は前半戦大活躍で33本塁打。後半はやや失速した印象もあるが、独特の構えから長い腕を器用に使いこなして打つ本塁打に魅力を感じているファンも多い。来季もスタンドを驚かせるような一発を数多く打ってもらいたい。
低くて速い打球を打つ選手もやはりホームラン打者だった
弾丸ライナーずくしのトップ5、いかがだっただろうか。
打者の顔触れをみると、滞空時間の長い本塁打を打つ選手と、ほとんど同じ選手がランキングに入っていた。スタンドへ届く時間が短いということは、打球速度が速いということなので、当たり前のことかもしれないが、改めてそのことが確認できたのは有意義だった。
実をいうと、今季は記録されなかったが、筆者が計測した限りでは過去に2秒台の打球も出ている。来季以降は、そんな“驚弾”が出ることを期待して、ぜひ、スタンドへ足を運んでほしいと思う。
(「パ・リーグ インサイト」キビタキビオ)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)