鷹・千賀が要望するポスティングでのメジャー挑戦 GMが語る球団の考えは?

契約更改に臨んだソフトバンク・千賀滉大【写真:藤浦一都】
契約更改に臨んだソフトバンク・千賀滉大【写真:藤浦一都】

三笠GMは「継続して話し合っていく。大きく方針を変えていることではない」

 23日にヤフオクドーム内の球団事務所で契約更改交渉に臨んだソフトバンクの千賀滉大投手。今季の年俸1億6000万円から1億4000万円増となる年俸3億円で契約を更改し、交渉後の会見では「最大限の評価をしてもらいました。1年間責任感を持って過ごさないといけないなと思いました」と柔らかな表情を浮かべた。

 この交渉の席でも話題に上ったのが、かねて球団に訴えてきたポスティングシステムを利用してのメジャー挑戦の思いだった。千賀自身も「気持ちは変わっていない。継続的な話はさせていただいています」とコメント。詳細については「ノーコメント」としたが、球団とはコミュニケーションを図っているようだ。

 本来、ソフトバンクはポスティングシステムを利用してのメジャー挑戦は認めていない。2005年の井口資仁(現ロッテ監督)は自由契約で、2006年の城島健司氏(会長付き特別アドバイザーに就任)も、2014年の和田毅も海外FA権を取得してのメジャー挑戦だった。

 その一方で、球界を代表する選手のメジャー挑戦はますます盛んになっている。今オフもポスティングで筒香がレイズ、山口俊がブルージェイズへ移籍することが決まり、菊池涼とFAの秋山もメジャー挑戦を志している。現在、26歳(来年1月30日には27歳)の千賀の海外FA権取得は早くても2022年度中。早くても30歳で迎えることになる。選手として脂の乗った早い段階で、世界最高峰の舞台に立ちたいという思いも当然だ。

 この日、千賀との交渉を終えた三笠杉彦GMは千賀のメジャー挑戦の要望について「社長のコメントの通りですが、継続して話し合っていくという感じです。我々としては大きく方針を変えていることではない。話し合いにも応じないということではなく、シャットダウンしているわけではなく、考えないといけないことという認識でいます」とコメント。明確な方向性を示すことはなかった。

 今や日本球界を代表する投手となり、MLB球団も熱い視線を送っている千賀。ポスティングが認められることになれば、大争奪戦となることが確実だが、海外FA権取得を待たずして、その希望が叶う日がくるのだろうか。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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