【林昌範の目】レイズ移籍の筒香は「責任感が強い男」 無観客のハマスタで猛練習

レイズへの入団が決まった筒香嘉智【写真:荒川祐史】
レイズへの入団が決まった筒香嘉智【写真:荒川祐史】

林昌範さんはレイズ筒香と日本ハム時代に対戦、DeNAでチームメートだった

 今年もいよいよ残りわずかとなってきました。1年が経つのはあっという間ですね。私は17年限りで現役引退して、今年がセカンドキャリア2年目となりました。船橋中央自動車学校で営業部長として勤務しながら、プロ野球の解説、野球教室など今年も様々なお仕事をやらせて頂きました。まだまだ勉強しなければいけない未熟者なので、気を引き締めてより一層頑張りたいと思います。この連載記事を読んでいただいた方々には心より感謝しています。また来年もよろしくお願いします。

 今回はタンパベイ・レイズの入団が決まった筒香選手についてお話させて頂きます。まずはゴウおめでとう! 筒香選手は横浜高校で長距離砲として名をはせていましたが、ドラフト1位で入団した9年前にその片鱗を体感しました。僕は当時日本ハムに在籍していたのですが、イースタンで対戦する機会が何度もありました。左投手対左打者は投手の優位性が強調されますが、内角を見事にさばく技術に、「本当に高卒1年目なのか」と驚かされた事を今でも覚えています。

 12年からDeNAでチームメートになりましたが、責任感が本当に強い男だなと何度も感じさせられました。当時は三塁を守っていたのですが、フライが取れなかった時期は試合後、ファンがいなくなった横浜スタジアムでフライの捕球練習に長時間取り組んでいました。主力になってもその姿勢は変わりません。自分の成績が良くても負けこんだ時、「ロッカーで悩む姿」を何度も見てきました。野球に真摯に向き合う姿は後輩ながら尊敬していました。

 主将として誰よりもチームを思ってきただけに、DeNAで優勝できなかったのは心残りだったと思います。ただ、彼の発言、野球に対する姿勢を見てきた仲間たちがその目標を叶えてくれるでしょう。メジャーリーグでプレーするのは彼の長年の夢だったので、また新たな可能性が引き出されるのではないでしょうか。ダルビッシュ有投手、田中将大投手、前田健太投手ら日本人メジャーリーガーは投手の活躍が目立ちますが、野手も凄い日本人がいるぞというのを見せてほしいですね。アメリカの空高く、ホームランをかっ飛ばすゴウの活躍を楽しみにしています。

文/構成 インプレッション・平尾類

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