残る枠は「4」 千賀、甲斐らに続けるか、支配下目指す若鷹育成選手の競争熾烈

ソフトバンク・田城飛翔【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・田城飛翔【写真:藤浦一都】

アジアWLで砂川が3本塁打、尾形は抑えとして活躍した

 ソフトバンクは26日にマット・ムーア投手の獲得を発表。ウラディミール・バレンティン外野手を含めた2人の新戦力加入は、レギュラー陣だけでなく来季の支配下登録を目指す育成選手にも大きな影響を与えそうだ。

 ソフトバンクは先発左腕として期待するムーアの獲得を発表。これで残留が濃厚とされるキューバ組を含む支配下登録選手は66人で、支配下枠の残りは今年の同時期より1つ少ない4つとなった。

 2018年にキャンプで捕手の故障が相次ぎ、あわてて市川友也を金銭トレードで獲得した前例があるように、登録枠にはある程度の余裕を持たせておく必要がある。それを考えれば、育成選手の支配下登録への競争率はかなり上がったと言わざるを得ない。

 今年のウエスタン・リーグで打率2位(.307)、最多安打(108安打)を記録した田城飛翔外野手、アジア・ウインターリーグで3本塁打を放った砂川リチャード内野手、同じウインターリーグで抑えとして活躍した尾形崇斗投手ら、虎視眈々と支配下を狙う選手が目白押し。この3人に限らず、すべての育成選手が支配下の残り枠を頭に入れながら、春季キャンプでの猛烈なアピールを目論んでいるはずだ。

 また、この秋には育成3年目を終えて自由契約となった長谷川宙輝投手がヤクルトに支配下選手として入団。以前にも、育成3年契約を終えた亀澤恭平内野手が中日から支配下のオファーを受け、その後1軍でも活躍した。

 現行ルールで育成契約3年終了時での自由契約は逃れようもなく、他球団から見れば支配下レベルの育成選手が多いとされるソフトバンクとしては頭が痛いところだろう。来季終了時点で砂川、尾形に加え、渡邉雄大投手と日暮矢麻人外野手が育成3年を終える。残り枠に加え、契約年数も絡んだ支配下を巡る競争は、支配下登録期限日である7月31日まで続いていくことになりそうだ。

(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)

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