現役引退の元中日・近藤、夢の続きは再び“親子鷹”で…「きっと野球の見方も変わる」

今季限りで現役を引退した中日・近藤弘基【写真:小西亮】
今季限りで現役を引退した中日・近藤弘基【写真:小西亮】

プロ野球唯一の初登板ノーヒットノーランを達成した父の真市氏と共に…

「パソコンを使うのとかが、ちょっと心配ですけどね……」

 そう苦笑いしながらも、声はイキイキしている。中日から今季限りで戦力外となり、現役を引退した近藤弘基氏が、2軍サブマネジャーとして第2の人生を歩み出す。育成からはい上がった5年間のプロ生活に感謝し、裏方の道へ。プロ野球唯一の初登板ノーヒットノーランを達成した父の真市氏(現中日スカウト)とともに、強竜復活を目指すチームを親子で支えていく。

 澄み切った秋晴れの空を映したような表情で、近藤は言った。「めっちゃスッキリしました」。11月12日に行われた「プロ野球12球団合同トライアウト」。4打席立って無安打に終わったが、結果は二の次だった。プロ人生に区切りをつけるために出場。「ファーストストライクから思い切り振っていけたので、悔いはないです。守備でも今年イチの送球ができました」。愛妻の前で見せた最後の背番号「67」。それで十分だった。

 愛知の強豪・名城大では中軸で主将。卒業後の進路に悩む中、可能性を見出したのが育成での中日入りだった。1年余りで支配下をつかみ、1軍では通算40試合に出場し、76打数14安打で打率.253、3本塁打、5打点。愚直な性格と泥臭いプレーに惹かれる熱狂的なファンも少なくなかった。当時1軍投手コーチだった真市氏と「父子鷹」で戦った経験も「少しは親孝行できたのかも」と言う。

2軍のサブマネジャーとしてチームを支える「選手をサポートできるマネジャーに」

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