ホークスはなぜ巨大“滑り台”を作るのか…世界一を目指す球団の思惑はどこに?

「E・ZO FUKUOKA」の壁面に取り付けられたスライダー(12月20日現在)【写真:編集部】
「E・ZO FUKUOKA」の壁面に取り付けられたスライダー(12月20日現在)【写真:編集部】

本拠地の隣接地に建設中の「E・ZO FUKUOKA」にできる全長100メートルのスライダー

 昨季3年連続日本一に輝いたソフトバンクがヤフオクドーム(今季から福岡PayPayドーム)の隣接地に建設している自社エンターテインメントビル「E・ZO FUKUOKA(イーゾ フクオカ)」。今年5月以降の順次OPENを目指し、現在、建設工事が進められている。

 様々なエンターテインメントの要素が詰め込まれる、この「E・ZO FUKUOKA」。「HKT48劇場(仮称)」や、革新的な「食」のエンタメを提供するフードホールなど、様々なアイデアが詰め込まれる。その中の“目玉”の1つが高さ40メートルから地上に一気に滑り降りる“スライダー”。建造物に付随した形は日本では初という、世にも珍しい巨大スライダーになっている。

 全長100メートルにも及び、最大斜度22度(予定)の円筒形のスライダー。スタートしてからの50メートルはほぼ直線で、上半分はポリカーボネート樹脂でできており、外景が見渡せる。地上40メートルからヤフオクドームを見ながら滑ることができる。後半の50メートルは螺旋状でステンレス製の円筒形。周囲の景色は見えなくなるが、LED照明を用いた光の演出でスピード感や疾走感を感じさせる仕掛けなどが施されることになるという。

 なぜ、ソフトバンクはこんな珍しい“スライダー”を作ろうと考えたのか。新規事業開発室事業開発課の野田佳邦さんは、こう説明する。

「ソフトバンクホークスは世界一の球団、エンターテインメント会社を目指しています。その中でこういったエンターテインメント施設を作ることになった。どうせやるのあれば、日本にないもの、例を見ないものを作りたいというのが考えにありました。その中の案として出てきたのが、この“スライダー”でした」

抵抗を考えた滑走用の“袋”、紫外線対策素材に免震装置と安全性対策も万全に

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