元鷹・李大浩は「韓国のベーブ・ルース」 マ軍GM、監督らが濃密な1年を回顧

マリナーズ時代の李大浩【写真:Getty Images】
マリナーズ時代の李大浩【写真:Getty Images】

2016年に1年だけ在籍も、マーティン(現ロッテ)とともにチームの人気者に

 オリックス、ソフトバンクで活躍し、2016年にはマリナーズでプレーした李大浩内野手。MLB公式サイトが「1年間、李大浩はマリナーズに楽しみを与えてくれた」と、その思い出を回顧している。

 李大浩はスプリングトレーニングの招待選手からメジャー昇格し、4月13日のレンジャーズ戦では延長10回にジェイク・ディークマンから10回に代打サヨナラ本塁打。メジャー1年目の代打サヨナラ弾は球団史上初めてだった。その後も7月半ばまで打率.308、10本塁打、打点24と好調だったが、球宴後の3か月半は打率.223、4本塁打と不振。16年は107試合出場し、打率.253、14本塁打、49打点。メジャーでのプレーはその年限りだったが、マリナーズのジェリー・ディポトGMは「私がマリナーズで見てきた選手の中で、彼はたった1年しかいなかったわけだけど、最もポジティブな印象を残していったよ」と語っている。

 李大浩が存在感を見せたのはプレーだけではないようだ。英語力は限られたものであったが、8か国もの異なる国から来た選手がいた当時のマリナーズで、クラブハウスの人気者だったという。2016年から監督を務めるスコット・サービスは「彼は私が監督を務めてきた中で、最高に面白い選手だったよ。彼は飛行機でカードゲームをするのが大好きだった。いつも負けるのに、いつもやっていたよ」と当時を振り返っている。ディポトGMも李大浩はチームにとって大きい存在だったと言い、「あの年は楽しい年だった。彼とレオニス・マーティン(現ロッテ)が、あの1年の楽しい雰囲気の中での中心的な存在だった」と懐かしんだ。シーズンの最後には李大浩が韓国の自分の会社に特注したサングラスをプレゼント。各プレーヤーの名前入りで、それぞれの個性に合うようにデザインされた特別なモデルだったという。

 またマリナーズの国際スカウトのデッド・へイド氏は、李大浩の韓国での人気が日本でのイチローの人気に近いものがあると語ったという。「活躍はイチローのレベルではなかったが、最も有名な選手だと言っていい。韓国では、みんな彼のファンだよ」とヘイド氏は言及。ディポトGMも同じ意見のようで「韓国のベーブ・ルースみたいな感じかな」とその存在の大きさをビッグネームで表した。

 李大浩はマリナーズを退団後、キャリアをスタートさせた韓国ロッテに復帰。ヘイド氏は「もっと早く、全盛期にここ(MLB)に来たかっただろうけど、少なくともここでプレーできて貢献できることを証明した。(現在は)とても幸せにやっているよ」と近況を伝えた。退団から4年、今年38歳を迎える李大浩だが、今なお当時の記憶は色褪せないようだ

(Full-Count編集部)

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