鷹・松田宣が語る「声」への拘りと誇り 「ベテランが出さなくていいは古い」

ソフトバンク・松田宣浩【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・松田宣浩【写真:藤浦一都】

「僕がプロの世界で頑張ってこれたのは元気に明るく、声を出してきたから」

 23日にヤフオクドームの球団事務所で契約更改交渉を行ったソフトバンクの松田宣浩内野手。昨季で4年契約が切れた“鷹の元気印”は新たに、5000万円増の年俸4億5000万円で2年契約を結んだ。今季で37歳になるが、チームからの信頼と期待の証と言える複数年契約に「喜びですね。金額も上げてもらって高く評価してもらった」と松田宣自身も喜びを口にしていた。

 松田宣と言えば、やはり、怪我なく試合に出続けることのできるタフさが武器だ。好不調の波こそあれど、2015年から5年連続で全試合に出場。2015年に35本塁打を放つと、2018年に32本、そして昨季も30本塁打と5年間で3度の30本塁打超と結果を残してきている。

 そして、最大の武器、魅力が声だろう。チームが勝っていようが、負けていようが、大きな声を張り上げてチームを鼓舞する。それはソフトバンクでの時に限らず、野球日本代表「侍ジャパン」、そしてオールスターでも変わらない。昨秋のプレミア12を制した際に、稲葉篤紀監督も松田宣の存在、声を高く評価していた。

 その松田宣、2年契約を延長した交渉後の会見でこう語っていた。

「ベテランになれば、声を出さなくていいとか古い考え。声を出すのは若いイメージがあるけど、僕がプロの世界で頑張ってこれたのは元気に明るく、声を出してきたからだと思う。それは変えないこと。ここで2年契約を結んで、声を出さなくなったら意味がない」

 プロ14年間、積み重ねてきた自負と誇り。自分の中で「松田宣浩=元気」という生き方への信念がある。「僕の武器は声。アピールして必ず選ばれたい」と、夏の東京五輪への熱い思いも口にした松田宣。2020年も“熱男”は熱さ全開で突っ走っていく。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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