クレビンジャー「本当に腹立つ」 バーランダーのサイン盗み“KY発言”に怒り心頭

インディアンスのマイク・クレビンジャー【写真:Getty Images】
インディアンスのマイク・クレビンジャー【写真:Getty Images】

クレビンジャー投手は数年前からサイン盗みを疑っていたという

 米球界を大きく揺るがしているアストロズのサイン盗み問題。2017年から電子機器を用いたサイン盗みを行っていたとしてAJ・ヒンチ監督とジェフ・ルーノーGMを解任。さらに当時ベンチコーチだったレッドソックスのアレックス・コーラ監督、選手だったメッツのカルロス・ベルトラン監督も解任され、サイン盗みは大スキャンダルとなった。インディアンスのマイク・クレビンジャー投手は数年前から疑っていたといい、「いずれこうなると思っていた」などと米スポーツ誌「スポーツ・イラストレイテッド」に答えている。

 同誌は「『僕らが正しかったのは本当に残念なこと』 マイク・クレビンジャーはアストロズのサイン盗みについてのフラストレーションを語った」とのタイトルで詳報。記事によれば、クレビンジャーと昨季途中までインディアンスに在籍していたトレバー・バウアー投手(現レッズ)は数年前からアストロズのサイン盗みについて話していたという。そして、アストロズのサイン盗みが発覚。皮肉っぽく語っている。

「僕らが正しかったなんて残念だ。僕が(アストロズへの)陰謀を企てていて、バウアーは最低な人間だったということの方が良かったんだけどね」

 クレビンジャーは2018年の地区シリーズでアストロズと対戦。5回9奪三振3安打1失点に抑えたが、救援陣が打ち込まれて敗戦。その際にアストロズのサイン盗みを匂わせる発言をしていたという。「他の人たちが『まさか知らないだろう』と思うようなことも僕たちは知っていた」と答えている。「何かを知っていたなら、なぜそれを当時公表しなかったのか?」。この問いにはこう答えている。

「僕らが地区シリーズでアストロズに負けた後に言ったら『負けたからそう言ってるんだろ』ってなるだろう。確かな証拠がない限りは難しかった。ただ、いずれこうなると思っていた。アストロズの全選手がずっと黙っていることは出来ないと思っていた。いつか、何かが起こると。そしてそうなった」

「サイン盗みをみんなが知っていたというわけではないけど、リーグの中で長い間、噂にはなっていた。それがついに暴露されたってこと。このことで、アストロズがどれだけ自己中心的で、リーグの他の人たちをどんな風に扱っていたかよく分かるよね」

 クレビンジャーの怒りは通算225勝右腕にも向けられた。昨季サイ・ヤング賞を受賞したバーランダーは1月25日にニューヨークで開かれた全米野球記者協会(BBWAA)の夕食会に出席した際、アストロズについて「高度なテクノロジーと分析技術を誇る」と、サイン盗みを想起させる軽率な発言をして出席者のひんしゅくを買った。クレビンジャーは「謝罪もしないで受賞のスピーチであんなことを言うなんて、本当に今すごく腹がたつよ」とイラ立ちを隠そうとしなかった。

 29歳のクレビンジャーは2016年にメジャーデビュー。昨季は13勝4敗、防御率2.71をマーク。17年から3年連続2桁勝利を挙げている通算41勝右腕だ。アストロズに対する他球団選手からの批判の声は高まっている。

(Full-Count編集部)

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