オリ吉田正、“物足りない”柵越え2本も更なる進化へ 「まだまだ伸びしろがある」

オリックス・吉田正尚【写真:荒川祐史】
オリックス・吉田正尚【写真:荒川祐史】

ランチ特打で柵越え2本に終わった吉田正に西村監督は「シーズンに入って飛ばしてくれればいい」

 オリックスの吉田正尚外野手がキャンプ2日目となった2日、ランチ特打を行った。柵越えはわずか2本で、豪快な打撃を期待したファンにとっては“物足りない”結果となったが、それにはある理由があった。

 T-岡田と共に行ったランチ特打で吉田正は時折、首を傾げ雄たけびを上げる場面があった。小さな体から放たれる伸びのある打球は影を潜め、この日の柵越えはわずか2本。「全然、飛ばない」と苦笑いを見せたが、本人に焦りは全くなかった。

 昨シーズン後には侍JAPAN日本代表に選出され「プレミア12」で外国人投手と対戦。トップの位置をわずかに上げるなどバッティングフォームを変化させながら試行錯誤しオフシーズンもトレーニングを続けてきた。現状維持を好まず「常にレベルアップしたいと思っている。日々の変化を感じながらベストを探している」と、さらなる進化を求めていることを口にした。

 昨年は自己最多の29本塁打を放ち主砲としてチームを牽引。2年連続で全試合に出場するなど今やチームに欠かせない存在になっている。西村監督も調整を全て本人に任せており「今飛ばなくても、シーズンに入って飛ばしてくれればいい」と心配はしていない。

 フリー打撃では納得いかず、その後はロングティーを“おかわり”し打撃フォームをチェックしながら快音を響かせた。過去の自分に満足することはなく「まだまだ伸びしろがあると思っている。いい打球、ライナー性でそのままスタンドに入るくらい。色々とまだ可能性はある」と言い切る。調整段階のこの時期に求めているのは過去の自分を超えることだけ。

 今年は東京五輪もありシーズン開幕も例年に比べ早くなる。チームのリーグ優勝、そして日本代表として世界と戦うことを目指す和製大砲は「結果を出すしかない。1日無駄にせず、レベルアップしていいシーズンを迎えられるようにしたい」と、さらなる高みを目指していく。

(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)

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