サイン盗みのア軍前指揮官が懺悔、ゴミ箱叩き音確認も“黙認”… 「止めていればよかった」

2017年9月にMLBが各球団に注意を促すメモ配布も、前GMはヒンチ氏に回さず

――コミッショナーにとっては2017年9月15日が境目です。その日、サイン盗みでテクノロジーを使用することについて球団に注意を促すメモが配布されました。全てのGMに配布されたメモをジェフ・ルーノーGMはあなたに回さず、直接伝えてもいなかったと報告書に記されています。そのどちらかをしていたら、我々は今日ここにいませんよね。メモを受け取っていませんでしたか?

「受け取っていません。だからといって、我々のしたことが問題ないことにはなりません」

――(サイン盗みを告発した)マイク・ファイアーズとはどのような関係でしたか?

「彼が私に話しにくる環境、カルチャーを作れていたらよかったと思います」

――多くの選手がサイン盗みについて話していないことは残念ですか?

「皆、いずれは話さなければなりません。それぞれのやり方があるでしょう。私は監督として、責任を大きく受け止め、謝罪しなければなりません。他の人がどのように対応するかは分かりません。私は監督という立場として、申し訳なく思っていることを伝えたいです」

――アストロズの選手がユニホームの下にブザーを付けていたと報じられました。コミッショナーズオフィスが調査し、何も見つからなかったことは分かっています。ブザーのようなものを使用していないと断言できますか?

「コミッショナーズオフィスは3か月間徹底的に調査しました」

 調査の結果、MLBはアストロズに“黒認定”を下し、ジェフ・ルーノーGMとヒンチ監督に1年間の報酬なしの停職、アストロズには2020年と2021年のドラフト1巡目と2巡目の指名権剥奪、罰金500万ドル(約5億4700万円)の処分を科した。この処分を受けてアストロズのジム・クレインオーナーはルーノーGMとヒンチ監督の解任を発表した。

 ヒンチ氏は2015年にアストロズの監督に就任し、5年間の在任中に地区優勝3度、世界一1度(2017年)に導くも、その名声は一気に地に墜ちてしまった。スタッフや選手が進めるサイン盗みに抗いながらも、禁じることができなかったことに深い後悔の念を抱いているようだ。

(Full-Count編集部)

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