ロッテ31歳伊志嶺コーチ「脳みそフル回転です」 ペン&メモ用紙を手に奮闘中

春季キャンプに参加中のロッテ・伊志嶺翔大コーチ(左)【写真:佐藤直子】
春季キャンプに参加中のロッテ・伊志嶺翔大コーチ(左)【写真:佐藤直子】

昨季限りで現役引退、31歳の若さでコーチに転身

 沖縄・石垣島のロッテ春季キャンプ。練習試合が終わった後、ダグアウトで行われるミーティングはおなじみの光景だ。だが今季、試合評を聞く立場から伝える立場に変わった人物がいる。新任の伊志嶺翔大コーチだ。2010年ドラフト1位入団の外野手は、昨季限りで9年のプロ人生に幕を下ろし、今年から1軍走塁コーチ兼打撃コーチ補佐兼外野守備コーチ補佐に就任した。

 ここ数年は2軍で過ごす時間が増え、昨季はプロ入り後初めて1軍に呼ばれないままシーズンを終えた。戦力外通告を受け、31歳の若さながら現役引退を決意。育ててもらったロッテにコーチとして残り、後輩たちの指導にあたる道を選んだ。

 2月1日、石垣島。時間も場所も変わらぬキャンプインだったが、コーチとして迎えた今年は「全く違いましたね」と振り返る。

「雰囲気もやることも全く違う。選手の時は、まずは自分中心に考えてキャンプを過ごせば良かった。キャンプは特に、自分の体作りやコンディションが整う時期ですので、自分のことを考えていれば良かったんです。でも、コーチは全体を動かさないといけないし、選手一人一人を見ないといけない。練習がちゃんとスムーズに回るように目配り気配りをしないといけないですし」

 選手として接してきた野球が、コーチという立場になると少しだけ違って見え、新たな発見もあるという。今まで見えなかったスタッフの動き、監督・コーチの苦労もようやく分かってきた。慣れないことの連続。そんな毎日に「もう脳みそフル回転です」と笑うが、そこには充実の表情が浮かぶ。

8日の台湾・楽天モンキーズ戦で一塁ベースコーチデビュー「自分たちで考えて行動できる選手になってほしい」

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