野村克也さんの訃報をNY紙が異例の追悼特集「最も偉大な捕手の1人」

2019年のヤクルトOB戦に出場した当時の野村克也さん【写真:荒川祐史】
2019年のヤクルトOB戦に出場した当時の野村克也さん【写真:荒川祐史】

「ニューヨーク・タイムズ」が「日本球界の永続的なスター死す」と報じる

 11日に虚血性心不全のため84歳で死去した野村克也さん。現役時代には南海などで活躍し戦後初の3冠王となり、ヤクルトや阪神、楽天の監督としては3度の日本一に輝く名将として知られた。この野村さんの訃報に、米地元紙「ニューヨーク・タイムズ」も異例の追悼特集を掲載。「戦後の日本球界の大黒柱」と讃えている。

 選手として、指揮官として、日本球界に燦然と輝く功績を残した野村氏を米メディアも追悼した。「カツヤ・ノムラ、84歳。日本球界の永続的なスター死す」との見出しで「ニューヨーク・タイムズ」が異例の特集。記事では「戦後の日本球界の大黒柱。監督として長いセカンドキャリアを送る前に、日本で最も偉大な捕手の1人だった」と、そのキャリアを改めて絶賛している。

 現役時代の3017試合に出場しNPB歴代2位となる2901安打、657本塁打、1988打点の成績を残した。本塁打と打点については「いずれも偉大なスラッガー、サダハル・オウに次ぐもの」として大記録と讃え、日本人史上初の3冠王に輝いた1965年を「ノムラ、最高の年」と振り返っている。

 その一方で、かつて自らを月見草と喩えたライバルとの関係についても特集では「フィールド上でのすべての成功にも関わらず、ノムラはオーやシゲオ・ナガシマのようなスターたちのセレブリティとしての立場を達成することはなかった」と、ONコンビと、当時は人気の低かった南海で活躍した野村氏との対比も紹介している。

 監督としての実績も評価されており、楽天時代の教え子、ヤンキースの田中将大投手は「ピッチングとは何か、野球とは何かをゼロから教えて頂いた、プロとして一年目で出会い、指導を受けたことは、僕の野球人生で最も幸運なことだった」と感謝の気持ちを表したこともレポート。野球の本場・米国のメディアも野村氏の偉大なキャリアに最敬礼していた。

(Full-Count編集部)

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